第2話 つまんなかったでしょうか(T-T) レスつかなくて「やっぱ付け焼刃じゃだめかなぁ」と思ってます。 でも書いてて楽しくなってきたので、2アップしてみます。 気が向いたら、読んでやってください(^-^)/〃 ☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ〜☆ミ まだレベルが低い私が、ルアスへどうやっていけばいいのか。 パパに頼んで連れて行ってもらうのが一番確実なのかもしれない。 だけど、復讐のためなんてパパが許可するはずがない。 それにコレだけは、私が私の手で、やりとげたいんだ。 だから私は歩いていくことにした。 ミルレスからルアス、地図を見る限りでは迷いそうな道じゃない。 少し遠いけど、きっと、1日あればつくはず・・・。 ママがネクロスタッフを取りに行ったのは、きっと私がずっとほしがっていたからだ。 ママがフル装備したとき、その手に持つ不気味な杖。 ママにはほんとは、綺麗なビショップスタッフの方が似合ったけれど、 でもあの不気味な杖は、なんとなく強そうで、かっこよく見えた。 何度、ママにねだったかわからない。 でもあの杖は、パパとの大事な想い出だからと、ママは困ったように笑うだけだった。 私があれをほしがらなきゃ、ママは死なずに済んだのかもしれない。 ママ、ママ!ごめんね!! 涙にかすんだ視界を拭って、私は驚いて足を止めた。 いつのまにか囲まれている!! やばい、突破しなきゃ! ちらりと地図を見る。まだミルレスの森2・・・ルアスまでまだまだずっと遠い。 周りを囲んでいるのはミドリのプロブ。 そして図鑑でしかみたことがないディストのようだ。 にげ、なきゃ・・・ 慌てて走り出そうとした瞬間、『ドカン!』音とともに、背中に衝撃が走った。 「うぐっ!!」 あまりの痛みに思わず足が止まる。 『ドカン!!』 さらに1撃。少し離れたところから、何かを投げつけられているみたいだった。 「や、ば・・・」 よろよろと動き出そうとしたとき、囲んでいたプロブとディストが一斉に動き出した。 必死にセルフヒールを繰り出すけれど、回復する時間より攻撃を受けるほうが早い。 回復、しきれない・・・! 「いやぁぁぁぁぁっ!!やだぁぁぁぁ!!」 無我夢中でウッドスタッフを振り回す。 いくつかの手ごたえ、でもそれ以上に、自分の体への攻撃がきつい。 もう、だめかも・・・ 「そこのチビ!伏せてろ!!」 ぼんやりした頭に、声が響いた。 「メテオ!!」 男の声とともに、いくつもの星のような火の玉が降ってきた。 「きゃぁぁぁぁっ!!」 慌てて頭を抱えてしゃがみこむ。 火の玉は、周りにいた敵を一掃して収まった。 「お前みたいなのが、こんなとこでなにやってんだ?」 ポンと頭の上に手を置かれ、そっと周りを見渡すと敵はみな地面に倒れている。 「すご、い・・・」 ぽかんと男を見上げると、いきなりゲンコツが飛んできた! 「いったぁ!!何するんですかっ!!」 「その程度の装備で、聖がソロでウロウロしてんじゃねぇ!」 頭ごなしに怒鳴られて、一瞬首をすくめる。 「ご、ごめんなさぁい・・・」 緊張と頭の痛みで思わず涙がにじんだ。 「ほら、これ飲め」 ぶっきらぼうに渡された赤いビン。体力回復のヘルリクシャだ。 「あ、りがとう・・・」 苦味のある液体を、必死に飲み下す。 『ヘルリクやマナリクは、おいしくないけど体を回復するのに必要だから、常に持ち歩くのよ?』 ママの言葉が思い出されて、また涙がこぼれた。 「そんなに怖かったのか?これに懲りて、身のほど知らずな冒険はやめとくんだな」 男の言葉に、私は泣きながら左右に首を振った。 「嫌だっつっても仕方ないだろ、早くレベル上げて大きくなってから遊ぶんだ。 お前さん、ミルレスの住人だろ?町の入り口まで送ってやるから、歩け」 もう一度私は左右に首を振る。 「ミルレスには、戻らない」 「なにぃ?」 男の声が険しくなる。 「遊びはやめとけっつっただろ〜が!こんな目にあって、まだわからんのか、小娘!」 びくっ!怒鳴られて、首をすくめる。それでも必死に首を振りつづけた。 「帰らない!私、ママの敵を討つまで、帰らない!!」 「ママの、かたき?」 つい口を出た言葉に、男がわずかに声をゆるめた。 「わけあり、か。似たモン同士だな」 私の耳にかろうじて届いた程に小さな声。私はようやくゆっくり顔をあげた。 「お前、どうしたいんだ?」 しばらく無言だった男が、ふいに聞いた。 「強くなりたい。聖書職者だから、戦士みたいになりたいとは言わない。 だけど、早く上級になりたいんだ」 上級職になって、アイツとパーティを組む。そして、見捨てる。 それが私の復讐計画だ。 「なるほどな。じゃぁお前さん、俺の弟子になりな」 びっくりして顔を上げる。意外にも、男は軽く笑みを浮かべていた。 「俺がお前さんを育ててやるよ。一人前の、上級聖職者にな。 事情は聞かない、お互い詮索なしだ。それでどうだ?」 まじまじと見た男の顔は、思っていたより優しそうな顔だった。 イキナリ怒鳴ったり殴ったりするから、どんなに怖いやつかと思っていたけど・・・。 「変な事、考えてない?」 上目遣いに聞くと、思いっきりゲンコツが飛んできた! 「アホか!お前みたいなガキに、何期待するってんだよ!」 殴られてジンジン痺れる頭を抱えて、私はゆっくり頷いた。 「じゃぁ、弟子になる」 男はニヤリと笑って、満足そうに頷いた。 「よし、じゃお前をビシバシ鍛えてやるから覚悟しとけ。 俺はフォルクスだ。お前の名前とレベルは?」 「私はユーリア。レベルは8」 「はちぃ〜?!ったくほんとに無謀なヤツだな。でもその根性が気に入ったぜ」 ポンポンと私の頭に手を置いて男、ファルクスは言った。 「じゃぁユーリアは今から俺の弟子だ、仲良くやろうな」 こうして私に師匠ができた。 この日、フォルクスに出会ったことをのちに私が何度後悔したかわからない。 その話はまた今度、綴ってみたいと思う。