第7話 「ところで師匠」 「何?」 「何でルナが優秀だと?」 「あら、気がつかないの? 彼女、最初にここに現れたのよ」 「ですね」 「で、君はわざわざここの場所教えた?」 あ、そうか。そういうことか。道理で。 最強のギルドとして有名すぎるが故、わざわざルアスの一民家に住んでいるぼくたち。 その場所を無闇に知ることなど、相当の情報収集の技術がないとできない。 つまりは――、そういうことなのだろう。 「ま、新しい仲間ができていいじゃないの。仲良くやっていけそうだしね」 (で、ぼくはいつ皆に素性が割れるかびくびくしながら暮らさなきゃいけないのか……) 何度目か知らないけれど、ぼくはがっくりと肩を落とした。