『神々のその後〜グレゴリの行動〜』 太陽の世界、王宮内…。 シュッ!と瞬間移動で現れたエリアは、懐かしそうな顔で周りを見回した。 (15日ほど戻らなかっただけなのに、懐かしいな(^^)) とエリアは、少しだけ嬉しそうだった。 その刹那、エリアのいる空間のどこかに人の気配がした。 「誰だ?」 さっきまでの笑顔から一変して、警戒の表情でエリアは声を投げかける。 「エリア?」と聞きなれた声がした。 「って、グレゴリ?」と声の聞こえた方に向き直ると そこには確かにグレゴリが居た。 「あー、驚いた。…って、このバカ!(・・#」 と少しだけ怒るエリアに訳の分かっていないグレゴリ。 「全く。それだから君は、王族としての意識がなってないんだ。 『王位継承』の時には、むやみやたらと部屋を出ちゃいけないんだと 前に何度も何度も言ったのに(・・#」 と怒るエリアを見て 「あはは、ごめんね。でもエリアの気配に気付いたら、部屋出ちゃった(^^」 と悪びれた様子がなさげなグレゴリ。 この『悪びれた様子がない』と言うのが、実は一番タチが悪い。 現に今も『王位継承問題』でワタワタしている。 王族とその親戚関係との間で世論的にも揺れている時。 最悪のケースも予想しておかなければならないほど、重要な時。 そんな時に部屋を出るのは、無用心にもほどがある。 (グレゴリの考えていることは、イマイチ分からん(−−;)) と思っていたエリア。 しかし、そのエリアの危機感を打ち破るように 「エリア!実はね。エリアが戻ったら、 それから2週間後くらいにパーティやろうって思ってたんだ(^^」 と突然、グレゴリがとんでもないことを言い出した。 「はぁ?!煤i・・;」と再び驚くエリア。 そのエリアとは裏腹に 「だってさぁー。ミーヤやリグレスでしょ? アーシア・アーリア…それにリンファにも会いたいんだ(///」 リンファの名前を言いながら、赤くなってるグレゴリ。 (みんなに会うとか、かこつけて。リンファに会いたいだけじゃないか。) 冷静にそう判断したエリアは、 「…勝手にやれば?どうせ止めても、ムダでしょ(・・」と言い放った。 「え?いいの?(・・?」 『今はワタワタしているからダメ!』と言われるかと思っていただけに 「勝手にやれば?」発言は、グレゴリにとっては嬉しかった。 慌しい太陽の世界の世論とは、まるで無関係なように グレゴリは一人。うきうきとした様子でパーティの計画を進めていった。 しかし、マイソシア大陸は徐々に気温が増していった。 おかげでダンジョンにこもる人々の割合が増えたとか・・・。
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