『予想外の…〜場所と条件〜』 『善は急げ』 オレは、ラファ姉の気が変わらないうちにラファ姉と『ゆびきり』して 約束した。 その後。オレはミルレス宿屋地域を目指して走っていた。 『ミルレス宿屋地域』 忘れもしない、このエリア。 オレの読みが正しければ、ヤツはまだここにいる!! とほとんど確信に近い気持ちでオレは民家のひとつを見つけ そのドアをノックした。 「コンコン、コンコン」乾いた木のドア特有の軽い音。 そして、ドアの向こうから「はーい!ちょっと待って!!」 と言ってドアを開けたのは、久方ぶりに会った『狩り仲間』のリゼルだった。 「わぁ、イリューム!久しぶりだね(^^」 とりゼルは嬉しそうにオレを出迎えてくれた。 「よぉ、Lvはどうだ??」 上がったか?と言うオレに 「いんや、相変わらずLv51だよ。」と答えるリゼル。 「そっか。…なぁ、訊いていいか?」 「なに?(・・?」 「台所が広くて、いくつもある場所ってないかな?」 と質問すると…。 「あるよ。僕の避暑地に。」とリゼルは、ケロリと答えた。 「ええ?!リゼルって坊ちゃんだったのか?!煤i・・;」と驚くオレに 「そうだよ。でも、聖職者になって自分でお金を稼ぐ苦労とかも 体験しておこうと思ったから、ここにいるのさ。」 と言うリゼルは、傲慢な金持ちのそれよか立派だと思った。 「でも、なぜ台所が??」と質問してきたリゼルに 「実は…。」とイリュームは、今までのコトを話した。 「なるほど…。鬱になってる君のお姉さんを元気にさせようっていう作戦なんだね。 それならいいよ。場所を貸してあげるよ(^^」 とリゼルは快く引き受けてくれた。 「持つべき者は、友達だな(^^」と笑うオレに 「でも、僕からも二つ『条件』があるよ(^^」と言うリゼル 「何だ?(・・?」と尋ねたオレに 「今日からクリスマス前日まで僕と一緒に『同居』すること。 あとのもう一つは…僕と一緒に組んで23日まで僕のLv上げを手伝うこと。」 と笑顔で言うリゼルに 「分かったよ。それと前言撤回。」とイリュームは手をひらりと横に振って 「『持つべきものは友達』。じゃなくて『タダより高いモノはナシ』だ。」 と言い放った。 「そのとおり。(^^」とリゼルも笑った。