『予想外の…〜パーティ開催〜』


午後6時…。

パーティの始まりと共に、人が次々とやって来た。

そして、6時半には会場にほとんどの知り合いが勢ぞろいしていた。

「みんなで楽しい時間を過ごしましょう(^ワ^」と言うラファンの言葉で

パーティ会場は、盛り上がっていった

オレは、会場の中…。周りをキョロキョロ見回した。

(あれ?リゼルがいないや。)

とっさにそれだけ気が付いて、オレはパーティ会場をそっと抜け出した。

会場からこっそりと抜け出して

(イリューム:「リゼル、今どこだ?」)とWISをしてみた。

すると

(リゼル:「もうすぐでそっちにつくよ。(^^」)と返事が返ってきた。

(イリューム:「了解、んじゃ会場で待ってるよ(・・ノシ」)

と言った後にオレはWISを切った。

そして、それから15分後にリゼルがやってきた。

「上々だね(^^」とパーティ会場を見て、リゼルが笑う。

「んだね。リゼルも楽しんでいってよ(^^」とオレも笑った。


午後7時…。

何となく空腹状態になったので、テーブルの上の料理を

『取り皿』に載せて食べていると、オレのライバルだった

『アプサラス』がミアスと共にオレの近くにやって来た。

「こん…」と食べている手を止めて、オレは2人に挨拶した。

「こん!…って、お前。相変わらず体型が細いなぁ(^^;」

とオレの外見を見て、アプサラスが苦笑する。

「仕方ないじゃんか。食べてる分量の3倍は動いてるんだから(^^;」

とオレも苦笑して言い返す。

「イリュー、昔からそうだよねぇ。食べる方は少ないのに動く量が多いの。」

とミアスに苦笑で言われて正直ちょっとショックだった。

(これがオレの昔、好きだった人なんて…。)

少しだけ落胆した。

「でも、それでもオレよかCON値は、たっかいんだよなぁ(−−;」

これだけは未だに勝てない…とアプサラスは苦渋の顔。

「自然治癒力だけは、早いんだい+(・・」オレは少しだけ自慢した。


…ところがこの後だった。

「ともかく楽しんでってよ(^^」と笑顔で2人に言うオレに

「ああ、そうだな(^^」とアプサラス達が笑顔になった時に

「イリューム。ちょっと来てくれないか?」とトフィに呼ばれた。

「なに?(・・?」と振り返ってトフィの方を振り向くと

「コレ…いいな(^^」とトフィが指差したのは、クリスマスツリー。

「そうだね(^^」とオレも普通に笑顔で言った。

「クリスマスだって言っても、洒落た酒飲むつもりもないしな。」

「うんうん(・・)”」とこれには一理あるなぁとイリュームも頷いた。

「って訳で、モス酒でも飲むかぁ(^^」

とトフィから差し出されたのは、木製のコップに注がれたモス酒。

「気が利くね(^^」と言うオレに

「まぁな。それじゃ、乾杯。」と言った後に2人は、モス酒を飲んだ。

久しぶりに飲むモス酒に気分がよくなっていく感覚がした。

でも、『酔う』のとはちょっと違う意味で『楽しく飲む』に近いかもしれない。


ところが…。

「何だかいいきぶ…」

『良い気分』と言い終わる前にどく・・・っとオレだけに聞こえる心音。

そして、心音はオレの中で大きく聞こえていた。

「くぅっ、…これは…っ。」

久々に体にのしかかってくる眠気…。心音と共に変わっていく体の感覚…。

アプサラス・ミアス・リゼル・クー兄が見ているとは知らずに

へたり込んでいるオレ。

オレの体の変調は、みんなの見ている前でオレの髪がバアッ…と伸びたことで

気が付かれていたらしい。

腰の上あたりまで伸びた『可愛い青』の色の髪の毛でオレは気が付いた。

(オレはまた『体が女になってしまったのだ』)と。