『予想外の…〜クリスマス当日〜』


お料理教室の会場となった場所から少し離れた場所で

クリスマスパーティの準備が少しずつ行われていた。

こうなると、お料理教室もケーキ以外の料理をいろいろ作るのに必死だった。

「今日はクリスマスにあったら美味しいお料理をやります。」

ケーキを一通り作り終えて、今度は別の料理にチャレンジ。

料理教室は、みんなでワイワイと楽しんでる声が聞こえてきた。

そんな感じで前日までにいろいろな料理を作ったラファン。

そして、大体ほとんどの工程が終わると

「では、明日が本当のクリスマスです。皆さん、明日は夜になったら

楽しみましょう。お友達も、知り合いもみんなで楽しく・・・ねw」

と笑顔でみんなにそう言った後に、解散となった。


それから後…。

24日の朝…。

イリュームは、早めに起きてクー兄の家に向かった。

「ラファ姉」と呼びかけると、ラファンは笑顔で出てきた。

「早く会場の飾りつけしないとね。」

という理由でオレとラファンは、パーティ会場まで歩いて行った


パーティ会場…。

金銀の装飾品…ツリーの飾りつけ…。

全てを2人でやろうとしたが、場所が広すぎて終わりそうにない。

「こうなったら、お兄ちゃんやクオちゃんにも協力要請ね(^^;」

というコトになり、クーリエとクオンタムも向かった。

あと半分…パーティ会場の装飾をあと半分ほどで終わりそうになった時に

「見たぞ〜+(・・」と兄弟以外いないはずの空間から声がした。

(あの声はっ?!)「トフィかっ?!」とオレは思わず叫んでいた。

「当たりー。」と言う声と共にインビジブルが解けて、

イリュームの視線の先にトフィが現れた。

「ちょーどいいトコロに+(・・」

イリュームの目が心なしか光った気がした。

「トフィ、装飾手伝ってくれ。そしたら、今晩のパーティに招待するから。」

とイリュームに言われて

「パーティには興味ないけれど、手伝うコトがあるならやるぜ。」

と協力してくれるコトに決定。

「よっし!んじゃ、あの場所の飾りつけ。ラファ姉と一緒によろしく。」

と言うと

「了解♪(・・b”」とラファ姉のところへ走って行った。

(やっぱり、トフィな訳ねーか。)と盗まれた緑色の試薬に関する疑惑から

トフィの存在を消したイリューム。


だが、コレが誤算だった。

イリュームの兄弟達と一緒に飾り付けを手伝いながらも

(まだだな…。アレを使うのは、パーティの時。)

とトフィは、タイミングを見計らっていた。


5時間後の午後1時。

パーティ会場の飾りつけは全て終了した。

「あとは、4時か5時になったらケーキとか並べるけれど、

それまで休憩ね(^^」

と言うラファ姉にオレは、セッティングした机とそこに並べた椅子の余りの

1脚を引っ張って座った。

「はぁ、本当にいい運動だ(^^;」

「全くだ(^^;」とオレの意見にクー兄が賛成している。

ムリもない、広い会場の中を走りまわっているのだから。

唯一平気なのは、トフィとクロスティアだけ。

トフィは盗賊だから走るのは平気としても…。

クロスティアは???

オレの中で疑問が残っていた。


午後4時…。

再び会場のセッティングでワタワタして、5時半に一通りが終わる。

「なぁ、イリューム。」

「ん?何?」

「服装とかの指定はあるのか?」ふいに出たトフィの質問に

「特にないですよ。格式ばったパーティとかではないので(^^」

とすかさずラファ姉が答えた。

「そうですか(^^」と笑顔で言うトフィ。

そして、6時…パーティがこれから始まろうとしていた。