第20話『吉報〜ミリア再来〜』


ラティとティアイエルは、相変わらず組んでモンスターを倒していた。

2人の周囲には、沢山のモンスターの死骸が転がっている。

そして『運命の女神』は、歩き出して行く…。

「ハァ…ハァ…。私たち、かなり狩ったね(^^」

息を切らしながらティアイエルがラティに言った。

「そう…だな。」

ラティも疲れているようだ、肩で少しばかり息をしている。


そんな中、2人の目の前にノカンおじさんが現れた

ラティとティアイエルのSPは、ほぼ無いに等しかった。

のたりのたりと大木を持って歩くおじさん。

そのタゲはティアイエルに向いたらしい、のたりのたりと歩いてやってくる。

(あともうちょっとでSP回復しそうなのに…っ!)

ティアイエルは、ダメージが降りかかるのを覚悟した。


…しかし、それは降りかからなかった。

おじさんは、一人の聖職者に攻撃を挑んでいた。

その聖職者は…以前ガブリエルと一緒に居たミリアだった。

「あ・・・。」とミリアを見て、ティアイエルは安心した。

「お2人とも、大丈夫ですか?」

おじさんを倒した直後。

すかさずミリアは、ホーリービジュアを唱えた。

2人のHP・SPが回復していく。

「ありがとう(^^」
「感謝するよ(^^」

と2人からお礼を言われて、ミリアはニッコリと笑顔になった。


(ミリア:「ティアイエルさん。ガブリエルの居る場所、知りたくないですか?」)

ミリアは、WISでティアイエルに語りかけてきた。

(ティアイエル:「知りたい。」)

(ミリア:「ならば、ルアスに行って下さい。彼は、その町のどこかに居ます。」)

(ティアイエル:「ありがとう(^^」)

(ミリア:「いえいえ(^^」)

ミリアは、穏やかな笑顔で

「では、私はこれで。」と手を振ると、ゲートを使い、どこかへ飛んだ。

「ラティ、今日はもう夕暮れだから帰りましょう(^^」

「そうだな(^^」

「それじゃあまたね(^^ノシ」

と言うと、ティアイエルは、ゲートで飛んで行った。

(さて、オレも帰るか。)

ラティは、持ってたミルレスゲートを広げた。

そして、無事にミルレスへと帰還した。


ルアス町・・・ルアス城の王宮庭園・・・。

その中にティアイエルは、現れた。

(やっぱりゲートは、早いわ。)

そう思うなり、王宮庭園を抜けるとまっすぐ走り出した。


同じ頃。ガブリエルは、町中をうろうろしていた。

町中と書いたものの、具体的に言えば町広場の中をうろうろしている

その方が、分かりやすいかもしれない。

(うーん、聖職者の武器ってないかな?)

物売りの声や、露店の人たちの商品の名前を見て

ガブリエルは、考えていた。

そして、ティアイエルが広場の入り口に現れた。

ガブリエルに気が付いた様子は、ない。

そして、ティアイエルもまだ気が付いてなかった。