第2話 リアルタイムで2002年4月29日・・・午後1時。 「ま、せいぜい頑張れや〜♪」 そう言い残してどこかへと去った修に腹が立ったオレは 再びクエストに打ち込んだ。 (あんな奴にだけは負けたくない!つか、負けるのがヤダ!!) 気楽にやろうと思ってたクエストも今は真剣になっていた。 その後のイリュームの努力は、さっきまでとは明らかに変わった。 Lv1〜Lv5のクエストをLv4でやり終えると Lv6までモンスターを狩り、Lv6〜10のクエストをこなしていく。 そんな感じで着実に・・・けれども正確に数をこなしていった。 気が付いた頃には、Lv19になっていた。 そして、回復アイテムもいろいろ入っていた。 (いつの間に・・・。) アイテムを確認して、いらないものは売る予定。 (そういえば。) 腕輪を見た。かなり使っていたせいか古くなっている (お金もそこそこ貯まったことだし買い換えようかな) イリュームは踵を返すと、町へと走って戻った ミルレス町広場・・・午後5時 「お嬢さん、オレと一緒に近場の狩場へ行きませんか?」 相変わらず、キザな台詞で女性キャラに寄ってるナンパ修。 しかし、そのうち一人の修の女性が・・・。 「付き合ってあげたいけれどぉw21だから吸っちゃうわよぉ?」 と笑って言った。 「さすがお嬢さん。ナイスですな(>w<)b”」 と陽気に語るナンパ修 ここまで騒げばどう考えても気が付かない人はあまりいないのに・・・ 一人だけ気が付かずにスタスタ歩いて雑貨屋方向に歩いてく奴がいた。 イリュームだった。 「ぉ?アイツは・・・。」ふと気が付いたナンパ修が振り向いた。 「あらあらん?」と口説かれてた修女も同じ方向を向いた。 イリュームは、完璧に気が付いてない。 騒ぐ2人の存在すら知らずに雑貨屋地域へと消えてしまった。 数分後・・・。 雑貨屋から戻ったイリュームの両腕にゴールドアミュレットが2つ付いていた (これでCONが30、HITが8%か。) ゴールドアミュレットを見ながら、イリュームは少しだけ実感していた。 ・・・とその時。 「おーい!!」と声がした。 (オレではないな。)そう割り切った。 「コラ!そこのLv1服修!!」そう言われても、完璧無視。 「ていやっ!」と誰かが背後から殴りかかってくる とっさに殴りつけてくるだろう拳を素手で受け止めた。 「よぉ、強くなったな。」と言われてイリュームは、相手の顔を見た その時ついうっかり「あ、昼間のナンパ修。」 思わず本音がでた。 「お前なぁ。4時間ぶりに会ったっていうのに^^;」と言われても 「アンタの名前、知らないし。」 と歯に衣着せぬ物言いでイリュームは言った。 「・・・オレの名前は『アプサラス』だ。」 とナンパ修・・・もといアプサラスは、名乗った。 「ふーん。オレは『イリューム』だ。」なんとなくそう返事を返した。 この最悪(?)な1日がまさかこれから先も続くとは この頃の2人は、予測してなかった・・・。 画面が暗転し、現在の時間に戻る・・・ 「そうそう、この時だよなぁ。お前の名前知ったの。」 イリュームが思い出したように言い出した。 「しかもお前、この時。オレの名前覚えなかっただろ? おまけにナンパしてる時に限って、お前に見つかってたし。」 アプサラスがむぅ、とイリュームを見て考えていた。 「仕方がない。Lv上げ必死だったし、人の名前覚えるの苦手だったし。」 とイリュームがさらりと言い返した。 あいかわらず、展開むちゃくちゃですが続きます。(^^;
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