第2話 オレがアスに来たのは、いつだろうか? イリュームは、ふと疑問に思った。 「確かリアルタイムで2002年の4月29日の午後ごろだ。」 いつの間にか友人のアプサラスが隣にいた。 「いつの間に?それと、何で知ってんのさ。」 イリュームは鋭く訊き返す。 「オレに知らないモノは、ない。」自身ありげにアプサラスは、えばった。 「その割に、女心は分かってないね?彼女いないし」 逆襲めいたオレの一言に・・・。 「イリュー意地悪だ。はあ、昔は可愛かったのに」とアプサラスがごちる。 「ぶっ!だれが可愛いだって?!」 とっさに気でも狂った?というような顔でアプサラスを見た。 この2人はさておき。話は時をさかのぼる・・・。 リアルタイムにて2002年4月29日・・・午前11時。 周りが明るくなってきて、イリュームは目を開けた。 だだっ広い野原。入学案内の女性の声を聞いて、入学した。 教室に入ると先生がいた。 一通り話を聞いて、次の教室に向かう すべての先生の話を聞き終わると、次の場所へ飛ばされた 最初と同じくらい、もしくはそれ以上に広い野原の中に神官が一人 「いいですか?一回しか言いません。職業を決めたらもう変えられません よく考えて決めてください。」 毅然という神官。どの職業にするか悩むオレ 「なぁ、神官。」 「なんですか?」 「オレ、ソロ可能で体をフルに動かす職業になりたいんですが。」 「ならば、修道士しかありませんね。」 穏やかに話す神官。しかし、オレの頭にはイメージが沸かない 「修道士ってなんですか?」1回目の疑問。 「あなたの言ったとおりの職業です。手や足を武器として使うのですよ。」 ときっぱり言う神官。なんとなく期待が持てそうな気がしたオレは 「じゃあそれにします。」と負けずにきっぱりと言った もう意見を譲る気はない 神官から腕輪をもらい、オレはレインボウという人に町へ案内された ミルレス町広場 目的地についたオレは、さっそく腕輪を装備した (さて、何をすればいいのやら?)とりあえず周りを見回した すると、左右にゆれてる(?)黒い鳥がいた (踊ってる?)そんな風に見える黒い鳥 おそるおそる「あの・・・?」と声をかけた イリュームに気がついたピンキオは 「やぁ、ようこそミルレスに。早速だけどクエストやるかい?」 と声をかけてきた (なんか面白そうかも。)と思ったイリュームは、依頼を引き受けた 「モス15匹を倒したら、もどっておいで」 そう言われた後にイリュームは森の方へと歩き出した ミルレス分岐点 分岐点と言うと名ばかりだが、一応ここは森の中。 「わぁ。」イリュームは驚いた 分岐点のエリアは、モス・プロブ・ラフレでいっぱいだった (これなら、いける。) イリュームは、走り出した。 数分後・・・。 15匹を狩り終え、イリュームはピンキオのもとへもどった。 「どうやらうまくいったようだね。はい、報酬。」 とピンキオは経験値とHP回復アイテムをくれた。 そんなこんなでその後も狩りを繰り返して、お金を貯めて服を買った。 買ったばかりのLv1服を着て、再び狩りに行こうとした時 イリュームはHPがかなり減っているのに気が付いた。 (このまま行ったら危ないな。) そう判断して、しばらくの間。じっとしていた それから少し経ってからだろうか? 「お嬢さん。オレと一緒にノカン村へ行きませんか?」 かなり後方でそんな声がした。 後ろを振り向くと、Lv11服の修が同じ位の聖女にそう言い寄っている。 「坊や。お姉さんはこれでも忙しいの。じゃあまたねw」 とLv11服の聖女は、軽く言ってのけるとゲートでどこかへ飛んだ (ナンパ師っているんだな、この世界。) と思った以外は何ということもなく、オレはまた視線を戻す まだHPが戻らないが別にあせることもなかった だが・・・災厄の種はオレにも飛んできた 「お嬢さーん。」とオレのかなり後方でナンパしまくる修 しかし、その修の思惑とは裏腹に去っていく女性達。 (あともうちょっとでHPが全快だ)と思っていた矢先 「お嬢さん。良かったら話でもしませんか?」と背後から声がした (は?!)誰かの間違いだろう。そう割り切っていたが、 オレの肩に置かれた手がそれを否定した。 「あのなぁ。オレは男だよ!」怒りと共に振り返り、言い返す。 オレの目の前にいたのは、さっきまで後方にいたナンパ修だった。 「ふーん。Lvいくつさ?」 「まだ3だけど。」 そう答えた途端 「へぇー。その様子だとまだ打撃力は、ないな。」 きっぱりとそう言われた 「うるさい!!」腹が立ったので、殴ろうとした ところが、殴ろうとした拳を掴まれて殴れない 「悔しいならCONに振れ。CONは、HPやSPの数値を高めるし打撃力にも加算される。」 そう言うとナンパ修は、イリュームの手をパッと放した 「お前は、Lvいくつなんだよ。」怒りながらイリュームは訊いた 「今はLv11だ。」ニヤリと笑うナンパ修 「お前みたいなヘラヘラ系に負けるか!!」宣戦布告。 これが今のアプサラスとの最初の出会いだった。 「でも、オレ的にあの頃のイリューは、女っぽい感じあったんだよな。」 とアプサラスがごちる。 「なんでだよ?!」と真剣に切り返すイリュームに 「だってさ。喋らなかったら可愛い系に見られるよ?今でも・・・。」 ぷくくと笑うアプサラスの背後にマシンガンキックが命中する。 「ったー!相変わらずマシンガンのスキル上げてんのか?」 「当たり前だ、オレの切り札だからな。ちなみに今は、Lv21だ。」 アプサラスの疑問に平然とイリュームは答えた。 「でも、確かこの後に会った時だな。」 「?」とイリュームは首を傾げた。 アプサラスの言うこの後にいったい何があったのか? 続く
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