第8話


エルという名の聖から『お手伝い』を言い渡されたイリューム。

果たしてそのお手伝いとは??

イリューム:「何をすればいいんだ?」
エル:「そうですわね。じゃあ、ディグDまで来てください」

そういい終わるとWISが切れた

イリューム:「お、おい!」

と何かを言おうかとしたものの、反応はない。

「おいおい。マジかよ^^;」

半ば苦笑しながらも露店からディグDのゲートを買い、

イリュームは、ディグDゲートを使った。

光と共にイリュームの姿が消える・・・。


ディグバンカーの入り口・・・。

「シュッ!」と現れたイリュームに駆け寄ってくる人が1人。

「お待ちしておりました。」ぺこりと一礼する聖女が一人。

「あなたがさっきの・・・。」
「はい、先ほどWISで話したエルです」と聖女は、頷いた。

「さっき言ってた『お手伝い』って?」

と疑問系で訊くイリュームに

「実は私。今Lv50なのですよ^^」にこにこして言うエル。

「まさか経験値稼ぎですか?」と訊いたイリュームに

「そうよw」と笑顔で答えるエル。


(ヤバイ。これで@何%なのかによっては、しんどすぎる予感が^^;)

思わず冷や汗が出そうになるイリューム。すかさず

「ちょっと待った!今、経験値何%なんだ?!煤i゜゜;)」

とツッコミを入れた。それを見たエルは、きょとんとして

「えー?98%だよぉ〜?(・w・)?」と答えた

(よっしゃ!@3%だなっ!!いける(><)b”)と確信した。

そんなイリュームの心境を分かってのか分かってないのか。

「それじゃー、組んで行くですよっw(>w<)9”」

とエルは、イリュームとPTを組んで行くと突っ走って行った

「って、足速っ!まってくれー!!」とイリュームは、後を追いかけた


ところ変わってスオミ町。

クーリエも情報収集に動いていたが、何もつかめていない。

(困ったな。)「むー。」と考えているがいい案も思い浮かばない。

(とりあえず、夜になったら民家集合だな。それまでまた歩くか。)

そう判断して、また歩き出す。


ミルレス町・・・。

「はうう。知らないですか^^;」

ラファンも聞き込みをしていた。しかし、情報は入ってこない。

「おや?ラファンさん。」

どこかから声がして、ラファンは周りをキョロキョロ見回した

「ここです。ここ。」

と近くにあった民家の影からアプサラスが出てきた。

「あら、イリュームの知り合いさんw」
「今。貴方がたのリアルが大変なコトになってるようですね?」

「イリューム、しゃべったんですか?」と訊くラファンに

「はい。今頃はそのコトに詳しい者と狩りへ出かけているはずです」

とアプサラスは、答えた。

「そっかぁ。アプさん、寂しくない?(・w・)?」

「なぜ?」

「だってイリュームのコト、以前はよくからかってたでしょ?」

「さすがはラファンさん。よく見てますね^^;」

アプサラスは「バレたか^^;」とでも言いそうな様子で苦笑する

「まぁ、イリュームはもう、50ヘル超えてるからw

経験値を吸うことはあっても、吸われることはないわね」

ラファンがニコリと笑う。

「・・・ですな。」とアプサラスも笑った。


夜、ミルレス町は薬屋地域の民家の一角にて・・・。

「今日歩き回ったけれど、情報は見つからなかった。」

「私もよ。」とクーリエに次いでラファンが頷く。

「残念ながら、僕も^^;」と苦笑するクロスティア。

「でも、みんなありがとうね^^」と言うマリエ。


と、その時!

「ギ・・・ギィィィ・・・!!」とドアの方で音がした。

ドアの方へ振り返るとイリュームは、アプサラスに背負われてる。

「大丈夫?!」ラファンが慌ててリカバリをかける。

「つか・・・。疲れたぁーーー。」

体をフルに使いすぎたらしい。おとなしく背負われていた。

「・・・一体なにが?」訳の分からないみんなに

「イリュームは、エルのヘル越えを手伝ってて、
それで体力を使い果たしたのさ」

アプサラスは、クスクス笑ってる。

「悪いかよぉー!でも、これでも精一杯やったんだぞー!!」

とイリュームは、怒ってアプサラスの背中を叩いた

しかし力がないので、叩く力も肩叩き程度にしかならない。

「でも、分かったぞ。リアルが元に戻る方法が。」

まだ多少ムスッとしながらイリュームが言った。

「ただ・・・。それにはリアルがこの世界にいることを諦めないと

いけないんだ。つまり、割り切らないといけない。

さらに言えば、今のままだとリアルの体も危険になる。

ずーっと体から意識が離れたままだと、

放っておけば、目が覚めないまま眠り続けることになるらしい。」

真剣に言うイリューム

しかし、真剣な言葉も背負われたままでは様に合わない

(どうしよう・・・。)

困惑したリアルは、民家の外へと出た。
そして、森へと走り出した!!

マリエを追いかけようとしたクーリエ・ラファン・クロスティアも
民家を飛び出した。けど、マリエの姿はどこにも見えない。

「どこだ?!」
「ダメ!暗がりで分からない!!」

クーリエとラファンは、周りをキョロキョロ見ながら探している。

(僕だって探したいのに、何も出来ないなんて!!)
とクロスティアが、悔しい気持ちでいた時・・・。

ふと、右の手の中指から『糸』のようなものが見えた。

(なんだろう、これ。)糸の先を見ると森の方へと向かっている。

クロスティアは、クーリエとラファンの2人を見た。

2人は、どうしよう。と困惑してる様子しかない。

(2人は気が付いてない・・・。僕だけか?!)

「兄さん、姉さん!僕、森に行ってみる!!」とっさに出た一言。

「え?」と2人がビックリして振り向く刹那

僕は、ミルレスガイドの許まで走って行った。

(間に合ってくれ!!)訳も分からず走っていた