『ラファ姉、失踪 時々 誘拐』


「ららら〜私は、自由人♪」とテキトーに歌いながら

いろんな町を歩いて回る『お気楽極楽70ヘル聖』ことラファン。

彼女は、今日。ルアスに来ていた。

今回の目的は、イカルスに観光に行くことだった。

そこでルアスで『スオミゲート』を買い、スオミから直行でイカルスに行く

そんな予定を立てていた。

ところが…。


「そこの41服のお姉さん。(^^」と優しそうな顔の人に呼び止められて

「はい、何ですかぁ?w(^^」と呼びかけに応じてしまった後

彼女の消息は、途絶えてしまった。


クーリエの家・・・。

「やっほー。遊びに来たよんw」と陽気にやってきたイリューム。

ところが、いつも大体同じ位に家にやってくるラファンの姿がない。

「あれ?クー兄。ラファ姉、見なかった?(・・?」と訊くイリュームに

「いや、知らないよ?もしかして、出かけたのかな?(・・?」

と何か考えている様子のクーリエ。

「ラファ姉が外出ねぇ。ま、もしそうだとしたら。鉄砲玉だね。」

とイリュームは、呟いた。


そう…ラファンは気まぐれなので、たまにどこかへ遊びに行ったりしてしまう。

そして、そんな時にかぎって、誰にも何も言わずに行ってしまうので

誰も彼女の行き先を知らないなんてことは、ザラにある。


「ま、無事ならいいんだけれどね。」と言うイリューム。

しかし、

(ラファン:「だーれかさんにだーれかさんに捕まった♪」)

といきなりイリュームの意識の中にWISの電波がきた。

しかもイリュームがお茶を飲んでる時だったので

危うくお茶を噴出しかけた

「ラファ姉?!え?!捕まったって?!」

素の状態なのを忘れて叫ぶ。

それを聞いたクーリエが慌てた。

(イリューム:「どういうことなのさ、ラファ姉。」)

(ラファン:「誘拐でーす♪ちなみに理由は、分かりませーん♪」)

(イリューム:「ともかく、どこにいるのさ(^^;」)

(ラファン:「ルアスのどこかの民家です。助けてー!(^^;」)


いつもなら、あんまり「助けて」と言わないラファ姉。

よっぽどのコトだろうと感じて

(イリューム:「ともかく、今からルアスに行くから待っててくれ!」)

とだけ言ってWISを切った。

その後、オレはクー兄にWISの内容を告げて2人でルアスに向かった。


この時、オレは忘れていた。

ルアスの民家は、たくさんある…ということを。