第四話〜スオミ大国の始動〜 ミルレス町〜大きな家〜仮会議室 生き残った兵士や、長官たちがこの家に集まった。 「ルアスにスオミが進撃し、占領したとの報告がきた。」 王様が前に立って言った。 「それで、ルアス奪還のために部隊を編成する。長官殿。」 長官が前に出て行き、部隊編成案を言った。 作戦、部隊は以下のようになる。 『先行部隊』探査部隊の情報をもとに、迅速に行動し、スオミ軍を対処する部隊。 『探査部隊』国民や、スオミ軍の警備などを、先行部隊に報告する部隊。 第一目標『スオミ軍の撤退』第二目標『国民の安全』 国民の被害を最小限におさえて、なおかつスオミ軍を対処する。 しかし、こちらの戦力は二度の戦いで、だいぶ消耗している。 なので、思い切って部隊は少数にし、個人で先行していく作戦となる。 『先行部隊』の隊長はゲイルとし、特別聖騎士とす。 「作戦は以上だ。」 作戦開始は十分後。休む暇は一時もなかった。 「やだよな。戦いは。」 ランスの言葉は、ゲイルに聞こえなかった。 ゲイルは、ルアスの家族が心配でしかたなかった。 「今回の作戦に参加するものは、即刻表に並べ!」 ミルレス町〜町の外〜ルアスへの道 ぞろぞろと、部隊がルアスに向かって歩き出す。 やっと、戦いが静まるかと思えばこのざまだ。 ミルレス町の人たちは、何を思っているのだろうか。 戦いは戦いを呼ぶ。まさにその通りだ。 戦いが始まると死者が出る。 戦争なんて・・・なければいいのに! ルアス王国〜スオミ領〜近くの森林 「探査部隊。行ってきます。」 探査部隊の隊長が、ゲイルに向かって言った。 ゲイルは何も言わずに、首を縦に振った。 探査部隊がルアスに入っていく。ゲイルは国民の状況が聞きたかった。 数分後・・・探査部隊が帰ってきた。 「中の状況を言います。」 中には何もいませんでした。人の気配もありません。 食料保存庫に国民を発見。大部分があそこにいます。 城のほうも何もいなくて、人の気配はありませんでした。 以上、報告を終わります。 「何もいない・・・?おかしいじゃないか。」 「しかし、姿を消すことは我ら以外できないですから、間違いありません。」 「しかしな・・・占領して捨てるなんて・・・おかしい。」 ゲイルは悩んだ。ランスが横から話しかけてくる。 「おい!悩んでもしかたないぞ!行こう!」 「そ・・・そうだな。行こうか。」 ルアス王国〜城〜内部 本当に町には何もいなかった。城の中にも誰もいない。 いったいどういうことだ。 「王の間に入るぞ。あそこが誰もいなかったら奪還成功だ。」 先行部隊は王の間に入っていった。 「やっときたか。まちくたびれたぞ。」 スオミ王が、椅子に座りながらゲイルに向かって言った。 「ぐあ」という声が後ろから聞こえた。 ゲイルが後ろを振り返ると、魔法でやられたゲイルの部隊が倒れていた。 「ぐ・・・ゲイル・・・」 ランスが言って気を失った。 「スオミ王!お前の首はいただくぞ!」 ・・・ 「スオミ・・・王・・・め・・・」 〜次回へ続く〜
![]()
![]()