第五話〜ルアス王国奪還!〜


ルアス王国〜城〜王の間

ゲイルは、スオミ王が出したブラックホールらしきものから出た隕石にやられた。
王の間はすでにボロボロになっており、元の形はない。

スオミ王は、そのあと部屋から出て行き、隠れていた兵士に命令した。
ゲイルには、かすかにしか聞こえなかったが内容はわかった。

「ここは手放す。なんだか嫌な予感がする。急げよ。」
嫌な予感・・・。それがどういうものか、今は誰もわからなかった。

「うぅ・・・ランス・・・みんな・・・。」
ゲイルは、かろうじて隕石の直撃は避けた。
しかし、かなりのダメージだ。

この情報は、駆けつけた盗賊によって王のもとに伝えられた。
王はルアスに戻り、町人に安全を報告し、町にまた活気が戻りつつあった。
そしてゲイル達は、ミルレス町の聖職者による『救命部隊』によって助けられた。

ルアス王国〜城下町〜中央広場

「我らの払った犠牲は大きかった。しかし!得たものも大きかった!」
王様が演説をしている。ほぼ全員の国民が集まっている。

「我らはミルレス国を討ち取ったのである!カレワラも同時に!!!」
怪我をしているゲイルも横で聞いている。

「これで戦いは、また一歩終結に近づいた!」
国民はいっせいに歓声を挙げた。ゲイルも戦った意味を実感した。

「次が最後だ!みな立ち上がれ!スオミ大国を討ち取るのだ!!!!」

スオミ大国〜城〜王の間

「なぜ・・・ルアスを放棄したのですか?わたしには理解できません。」
前にもいた隊長のような人が、王様に向かって言う。

「言っただろ・・・嫌な予感がすると・・・。」

「それがわからないのです!いったいそれはなんですか!!」
強い口調で王様に向かって言った。

「言葉を慎め。まぁいい教えてやろう。それはな・・・。」

ルアス王国〜城〜会議室

「スオミ大国討伐の作戦会議を始める。いいかな?」
王様が前に立ち言った。周りを見渡して話を続ける。

「スオミ大国は魔術師の町なのだが、我らには魔法に対する抵抗力が・・・。」

作戦は以下のようになる。

我らは魔法に対する抵抗力が無いので、敵を撹乱して攻める。

なので、今回は大人数で攻めることになる。ミルレスからも兵士を出す。
特に聖職者だ。聖職者を後ろで待機させて、回復を中心に行動してもらう。
戦士や盗賊や修道士は、全員前に出て攻撃する。


『敵撹乱部隊』本陣近くまで突入し、分散して敵を孤立させる部隊。

『城突入部隊』撹乱したあとに、この部隊が城の中に突入し、王の身柄確保。

『回復部隊』聖職者で構成し、傷ついた兵士を回復する部隊。


この三つに分かれる。が、状況によって独断をしてもよい。


以上、作戦の説明を終わる。何か質問は?

「スオミ討伐はいつになるのですか?」
ゲイルが王様に質問する。

「そうだな・・・部隊の編成が完了した明日には・・・。」
はっきりしないな。と、ゲイルは思った。
せっかく家族と一緒に飯が食えるのに。

「他、質問はないか?なければ会議は終わりだ。」

スオミ大国〜城〜王の間

「ルアスに調査に出ている者からの情報です。」
また隊長らしき人物が王と話している。

「『ルアスは近いうちにスオミに来ます。部隊の編成を求む。』とのことです。」

「そうか・・・わかった。下がれ。」

〜次回へ続く〜