Ancient memory 第二部 U


U

地図によるともうすぐサラセン。
やっと着くと安心したその矢先、
触覚のようなモノの先から電撃を飛ばしてくるカボチャに出会った。
問答無用で電撃を飛ばしてくる。

「戦いますかー?」
「俺はどうでもいいぜ」
「戦うならある程度の数は覚悟しておいた方がいいわよ」

そういって爆弾を崖の上に投げる。

電撃が見えた、その後に同じ形をしたモンスターが落ちてきた。
それを合図に・・・

「このモンスターはスピロウ、電撃はそんなに強くないけど・・・」

それを合図に、物陰からスピロウがゾロゾロと出てくる。

「数と毒が厄介よ、気をつけて!」

ざっと見て、30体はいるだろうか。
その中の1体の触覚から緑色の液体を噴射した。
液体が地面に付き、嫌な匂いと何かが溶ける音を発した。

「これが毒・・・、避けろよ!当たったら結構ヤバイぜ!」

ジェイスが大声を上げながら近くにいるスピロウの頭を短剣で叩き割る。

「どぉおぉーりゃ!」

すぐ後ろにいたスピロウも振り返る勢いを利用してまた叩き割る。
動きは止まらずみるみるうちにジェエスの周りにいたスピロウが減っていく。
代わりにこちらのスピロウが増えた・・・
ジェイスの豪快な戦いぶりに恐れたのだろう。

「練習中の〜・・・ファイアストーム!」

ラスアが空を指差してスペルを放つ。

・・・何も起きない。

「あれ・・・失敗?」

毒が吐き出される。

その直後、巨大な炎のカタマリがスピロウ軍団の中心に落ちてきた。
爆音と爆風、熱気に包まれた10体近くのスピロウは丸焦げになり動かなくなった。

「計算済みっ!」

ラスアが言い訳を言う。

そして残ったスピロウが狙うのはやはり私。
何もしていなかったからか・・・

「仕方ないわね・・・」

手のひらから強風を巻き起こし、足にかけ
踏み込みをほとんど入れずに走り出す。

スピードが出てきた頃には誰にも追いつけない速度に達していた。

そしてスピロウたちの間を縫うように走り抜ける。
華麗に走り終わったときにはスピロウたちの命も無い。


指をパチンと鳴らすと全てのスピロウの頭が爆発した。
爆弾を口に放り込み、走り抜けたのだ。



さぁ、サラセンへ。

Hunting result
『ウィザードゲートtoサラセン』
『ウィザードゲートtoサラセンダンジョン』