題名不明その8


元気でたところで、書きましょうかなぁー
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『おはようございます。
 さて、さっそく今日の天気予報から♪

 今朝、ミルレスを襲った予想はずれの大雨はもう去りましたが、
 予想がはずれなかったら、今日一日いい天気になります。

 狩り日和ですよーw
 続きまして・・・』

そんな放送が流れる中、
モスの生息エリアを駆け抜ける一つの影・・・

頭が少々濡れて、顔出したばっかりの太陽に照らされ
輝く赤い瞳・・・

彼女はただ目の前を見ていた。

「なんで、こんなことしないといけないんだ?」

ため息と複雑な表情をして走り続ける・・・


時は遡ること数時間前・・・

あの夢により、太陽が出る前より起きてしまった彼女は
しかたなく、朝食を食べ、支度した頃にはやっと太陽が出てきた。

装備を固めるついでに、
町を見回ろうと思った彼女を待っていた光景は・・・

「・・・開いてない・・・」

店が開いていなかった。そりゃそうだ。

人がちらほら見えるが、昨日のような賑わいはまだない。
しかたがなく、広場に向かう彼女。

広場に待っていたのは・・・

「やぁ、おはよう。」

ピンキオだった。

「また難儀な仕事押しつかれるのか・・・」
内心そんな感じの彼女・・・。

昨日のモス狩りはなんというか、大虐殺でしかなかったから・・・

「今日も仕事を請けてもらいたいんだけど・・・いいかな?」

彼女の事情を知ってか・・・言うピンキオ。

「あぁ、そうそう報酬は・・・

といいながら、懐から出すなんか

  この”旅人手帳”とグロットだな。」

「旅人手帳?!?」

思わず聞き返してしまった彼女。見かねてピンキオが言う。

「この”旅人手帳”は、いろいろ手本が乗っていたり、
 便利なんだよ。本当は最初に神官からもらうんだけど
 君はもらってないからね・・・」

フムフムと頷きながら彼女はふと考え・・・

「ん?ちょっとまて!!それって・・・

「ん?」というピンキオに続ける彼女。

  ただでもらえるってことだろうーー(怒)」

「あぁそうだよ」

あっさり、言うピンキオ。彼女の怒りは消えない。

「なんで報酬なんだよ。」

「お気に召さないか、なら情報とこの手帳とグロットでどうだ?」

「なんでそうなるー。」

もう呆れて怒りを通り越してしまった彼女。

「情報??!」

「うん、情報。別に暇なんでしょ?
 店開くまでの時間つぶしに人のためになるし
 しかも報酬が得られる。一石二鳥じゃないか。」

(なんでこいつが私の事情を知っているんだ・・・)

消えた怒りがわなわなと満ちてくる・・・

(まぁ断る理由も無い・・・)

なんか、ピンキオにだまされた気がしてならないのはおいといて、
彼女は再び狩りに駆り出されるのであった。


で、今に戻る。
ここはモスウォーリアの生息エリア。

『モスウォーリアを倒してきて欲しいんだ。
 ・・・そうだな。15体狩ってきたら、
 報酬を渡そう。』

また大虐殺に等しいことになるんでは・・・

と思いながらウッドスタッフを取り出し・・・
モスウォーリアを殴り始める・・・