題名不明その17 頑張って、読んだ小説の感想レスをしようかと考え始める。 (感想にならないんだよなぁ・・(マテ 一つ思ったんですが・・・ 最近、皆さん(作者)引き気味でありません? もしかして・・・私のせい??? やっとネクロから開放だー(たぶん ―――――――――――――――――――――――――――― (たとえ、死んでも・・・彼らは守りたい。) この信念の元に、彼女はここにいる。 いつもそうだよ。 頭の中を過ぎる声。昔そう言われた事があった。 一人で考えて、自分だけを犠牲にするんだから・・・ 語りかけてくる声に ただ・・・懐かしそうに聞き入る。 (それはお互い様だって・・・) ざわざわ 風が彼女を現実に戻す。 今すべきことを思い出し 前を見据える。 土煙に覆われているネクロ・・・ そしてその奥にいるシュンとメディア。 もう後戻りは出来ない。 手元を見る。 左手に握られた袋。 ゆすれば、中身がカチャカチャと悲鳴を上げる。 「さて、 吉と出るか凶と出るか。」 持っていた袋を真上に投げる彼女。 重力に歯向かいながら、彼女の頭上高くにあがる袋。 カチャカチャと悲鳴を上げながら そして失速し始め、地面にまっ逆さまにおちてくる。 彼女の肩の高さに来た辺りで ガチャと音を立て姿を消す袋。 いや消えたように見えただけだった。 袋はものすごい速度でネクロに向かって飛んでいた。 そして・・・ 「伏せろ!!」 彼女の叫びと共に土煙にもぐった袋。 シュン達が伏せると同時だったろうか・・・ ゴツンという鈍い音が聞こえたと思ったら・・・ ドゴーン!! さっきの爆弾の音に引けを取らない音が、辺りを包む。 土煙を巻き上げ、シュン達を包み込む。 何も見えない。 彼女が土煙から姿を現す。 依然として前方を見据え・・・ ただ動くこともせずただ見ていた。 次第に土煙が晴れていく。 そこから現れたのはネクロケスタであった。 ローブはボロボロになっている。 「あれだけの攻撃にも無傷・・・か。」 ダメージと呼べる怪我などが見当たらない。 それほど彼女達とネクロとのLvの差があるということだろう。 ネクロが動く。 彼女に標的を完全に変え 杖の矛先を彼女に向ける。 怒っているらしい。 彼女の理論で言うとだが・・・ そして杖が光りだす。 彼女の策は失敗に終わった。 コトッ 何かが地面におちた音がした。 ネクロの注意が少しそちらに向いた。 おちたのは何か白いかけらであった。 何だかわからない。 そして、ネクロが気づく・・・ 自分の杖にひびがあった。 そこから見えるはがれた一部。 完全に理解するのに時間がかかった。 なぜ、自分の杖にひびが・・・? なぜ、地面にかけらが・・・? なぜ・・・ クスッと不気味に笑う彼女。 そしていつの間にか持ったダガーを、混乱しているネクロに投げつける。 「チェックメイト!」 その言葉と同時にネクロの杖の ひびのところに見事命中するダガー。 ひびにめり込み、深く刺さる。 そして・・・ ひびが大きくなり次第に崩れ始めた。 音もなく風に当たり 形をなくしていくネクロ杖・・・ 刺さっていたものがなくなり、地面にささるダガー。 呆然と佇むネクロ。それを見ている彼女。 ネクロはどう思っただろう。 目の前で崩れ消えていく杖。 その原因を作った少女。 己自身から抜けていくのは さっきまで抱いていた憎しみ・・・ その代わりに満ちてくるのは・・・虚無。 そして ふつふつと湧き上がる思い。 もはや自分ではどうすることもできない。 いや、抑えるつもりも無い。 ただその思いのままに動こうではないか。 そう・・・この憎悪の名の下に・・・ ネクロの手が光りだす。 さきほどの光とは比べにならないほど、手からあふれ出していた。 その先に構成させられるは氷の槍。 次々に作られていく・・・。 その光景を見ている彼女に、驚きなどなかった。 もう分かっていた・・・。 例え、杖を破壊しても、魔法が使えなくなるわけではない。 魔力の源は杖にあるわけではないからだ。 己自身にあるのだから。 それに、魔法が打たれることだって・・・ 何かにとらわれたものは単調になってしまう。 あのときの私みたいに・・・ 怒りにとらわれ、後先考えず・・・ただ目の前にいる敵を・・・ もはや、無限に作られると感じさせるくらいに 次々と作られていく魔法の槍。 しかし、魔力にも限りはある・・・ ガクッと膝をつけるネクロ。 もうそれ以上槍が作られることは無かった。 そして、残りの力を振り絞り・・・ 目標目掛け、槍が発射させられる。 (魔力が切れたか・・・) 今の彼女にダガーもなければ、身を守るものはない。 あったとしても、 このたくさんある槍を叩き落とすことは不可能に近いだろう。 いくつかは当たってしまう。 ならば、避けるしかない。 しかし、単調に避けるといっても相手は魔術師。 魔力がなくなっても、操ることは簡単だろう。 ミスれば、死に繋がる・・・ 死・・・?? 脳裏に浮かぶ、死というもの。 それが彼女の動作を遅くしたのだろうか。 動くまもなく、彼女に刺さる槍。 キャーーーーーーーーーーー 彼女から流れる血を見たメディアが悲鳴を上げた。 彼女の体に次々と刺さっていく槍。 槍の速度を落とせず、後ろに飛ばされ 木に叩きつかれた。 「ゴホッ」と口から血を出す彼女。 ・・・まだ死を恐れているのか、私は・・・ 薄れいく意識の中、彼女は思う。 あの時もう覚悟はしたはずのなのに・・・ ネクロがゆっくり立ち上がり、その手にはダガーが握られていた。 ・・・今度こそ死んじゃうのかな・・・ 後ろでシュンが叫んでいる。 メディアは血を見たせいなのか、気絶してしまっている。 ネクロがダガーを投げた。 ・・・でもこの私が死ねるのかな・・・ ネクロが手をかざし ダガーが風に包まれていく・・・ ・・・ あの時の情景が広がる。 自分が放った魔法にまとわり付く風。 そして、自分に当たる瞬間に言ったやつの言葉・・・ −すべての罪を許しましょう。ー 許す?? −永遠なる闇よ、お前の死をもって!!ー ・・・・・・ シュンの絶叫と共に新たな血飛沫が飛んだ・・・。
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