Mana of Saga 壱拾弐 朝日が戦場を照らす中、俺は戦友達に別れを告げた 「また、会おう…そう遠くないうちに・・・・・・」 (ありきたりなことを言ってしまった…。) 「短い間だったが楽しかったぜ、兄ちゃん」 「必ずだよ〜また必ず会おうね〜」 「再会したときは酒でも飲もう」 「アンタは無理しないでね、そこの兄ちゃんのように」 「さようなら…また会える日まで…。」 戦友たちはルアスへの道を進み始めた… 俺達は別れ行く戦友に俺達はいつまでも手を振った、子供のように無邪気に…。 「じゃ、俺達も帰るか…。」 俺達も生死をかけて戦った聖地を後にし、 小鳥が鳴き、モスが飛ぶ森の中に入っていった…。 ミルレス周辺の森は木々が多く、土地の起伏が激しい 来た時は歩きなれないリーナを思ってゆっくり歩いたが、今ではそのリーナもいない。 「来た時は三人だったのにな…。」 レオンがうつむき加減で言った 今思えば俺は一体何をしにきたのだろうか… 「昇進試験」のために来たハズなのに結局は「殺戮」に手を染めただけだった…。 悲鳴をあげて倒れるカプリコ、血だらけになって倒される人間 「死の恐怖」を身近に感じた…だが、そこで俺は何を掴んだ? 掴んだものは「殺戮の楽しさ」だけなのかもしれない…。 いや!違う!! 俺はあの地で何かを掴んだはずだ! 今はまだ何かわからないけれども、これから先、必ず役に立つ何かを…。 そう・・・・・・何かを・・・・・・ この何かを生かす日まで俺は生き続ける・・・・・・必ず! 「なぁ、ヨハン」 「ん?」 「リーナは何で残ったんだろう…」 「お前は自分のせいでリーナが残った…と思っているかも知れないが なると決めたのはアイツ自身だ、お前の行動が要因であったとしても それはお前には関係ない、あいつ自身のことだ お前はアイツのためにも立派な魔術師になれよ」 「だな…そうだよな…。」 「これが本当の試験なのかも知れないな…ヨハン、そう思わないか?」 「あぁ、戦争する事よりも、戦争によって起きるひずみ、 これを経験させる為の試験がなのかもな・・・・・・。」 「ヨハン、礼を言うよ、ありがとう お前のおかげでこの戦争に参加した意義を見出せたかもしれない」 「いや…礼には及ばないよ…。」 俺達はぎこちなく握手を交わした だが、その握手は二人の魔術師を永遠に繋ぐものになった…。 「ヨハン、もうすぐスオミだな…。」 「あぁ、なつかしの我が故郷ってか」 俺達は走り出した…それぞれの何かを掴んで…。 ------------------------------------------------ こんばんわ〜(昼見た人にはこんにちは〜) やっとカプリコ戦争編おわりました〜 長かったです…。 次のネタは考えていないのでしばしの間、他の先生方の小説を拝見させてもらいます じゃあまた会う日までさようなら〜ノシ
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