第7話


青空の下、一人の聖女は必死に何かを祈っていた。

(今日こそは見つかりますように。)ただそれだけの為に兄を探していた。

だが、幸か不幸か?彼女は、兄の顔を知らない。
彼女がアスガルドの世界に生まれた時に兄は、居なかったのだから。

唯一知ってるとすれば、兄は魔で名前が『クーリエ』。

2年前までスオミにいたが、今はどこにいるのか謎なことだけ。

早く会ってみたいwその気持ちだけが強かった。

(神様、早く兄に会いたいです)と再び祈る。その横をエイミおばさんが通りかかった。

エイミおばさんは(ここまで神に祈るとは熱心な聖女さんだ。)
とカン違いして一礼すると宿屋の方へと戻って行った。

しかし、それにも気がついてない。

この…何かに集中すると周りに気がつかないのは、兄とよく似ているのだった。

当のクーリエは、ライズのことを思い出してWISしてみた。しかし、反応はない。

数時間おきにWISしたりもするのだが、やはり反応は0.嫌な予感が更に強くなる。

7回目の狩りの時。
行こうとしたけれど、風邪を引いて行けなくなり

「ごめんね、ごめんね。」
と謝ったけれど、あれがまさか最後の狩りになるとは思ってなかった。

ライズ・・・どんなにじかんかかってもいいからさぁ・・・連絡くれよ・・・。

心なしか・・・泣いていた。

ミルレスの町・・・昼間。

「お嬢さん、お嬢さん?」と誰かに肩を揺すられて一人の聖女は目を覚ました。

「いんやぁー、いきなりお嬢さんが倒れているから驚きましたよ。」
と通りすがりの修が、安心した様子で話し掛けた。

「・・・え?私・・・一体何故倒れたのでしょうか?」
と聖女本人は、ポケッとした様子で聞き返した。

「いや・・・なんでって言われても…。
オレが見たときには、もう倒れていて…原因分からないっす(^^;」
と修は、困ったように苦笑した。

「祈っていたのは覚えているのですが…そこから何故倒れたのか?」
と聖女はこれまたぽけっとしている。

(なんっっっか…この人。
誰かと性格がもんのすごーーっく似てるような気がすると思うのは、オレだけですか??)
と修は思った。

でもなぁ・・・。まさかなぁ・・・。

「まさかとは思いたくないけれど、クーリエさんによく似てるよなぁ(^^;」
と、修は思わずごちた。

その途端「兄をご存知なんですか?!」と聖女はすぐに切り返した。

「マジですかぁ?!煤i ̄□ ̄;(世界は広いようで狭いなー(^^;A)」と修は思った。