第24話 『盲点という名の死角』


10人の冒険者達が1.18の世界を飛び越え、

0.5の世界…過去へと行ってしまった後。

現実世界では10人の人間が意識を失い、倒れるという事件が起きていた。

そして、それはニュースとなり、毎日のように流れていた。

そして、今日も…。


「こんばんは、お昼のニュースです。

5日前に別々の地域で10人がそれぞれの自宅で意識をなくして

倒れているところを発見され、病院に運ばれました。

なお、この10人のうち5人は小学生。3人は主婦・残り2人は会社員

とのコトだそうです。

そして、この10人の意識がなくなる前に使っていたパソコンですが、

某有名なネットゲームにアクセスされていたようです。

警察では、ネットゲームを介して『集団自殺』でも図ろうとしたのでは

ないだろうかとの見通しもあり、今後も原因を調べていくようです。」

と20代くらいのニュースキャスターが事件の様相をとりあげている。

事態はものすごく深刻化していた…。


一方。そんなこととは、つゆ知らず。

0.5の世界で10人は、いろんな町を回っていた。

「あ、Lv71服の魔さんだぁwウィザゲとか出来るのかなぁw」

とレインが嬉しそうに笑ったが。

「今の言っちゃダメ。ウィザゲはまだこの世界には、ないんだから」

とリンファに口止めされた。

「ごめん(^^;」とレインは、リンファに謝る。

「メテオもダメだよ。ないからね(・b・」とリグレスも注意する。

「はぁーい(^^;」とレインは、苦笑した。


太陽の宮殿の中…。

「む?グレゴリの奴、過去へと行ってしまったのか?!煤i・・;」

と驚いたのは、グレゴリの父親ことグリフィゴールだった。

彼は、幼いグレゴリに代わって役目を果たしていたが、

グレゴリが1.18の世界を抜け出たことを知ると

「連れ戻さねば!!煤i><;」と慌てて策を講じた。


20分後…ルアス町。

「わぁ、あ。ルアスの王宮庭園内もちょっと違うね(^^」

と微妙に違う点を指差してみるカイム。

「ホントだ『HAHAHA』とか笑う騎士…だっけ?いないしね」

不思議ー。と言うのは、マイスター

「時間って、不思議なものですね(・・」とコウリアが呟いた。

「実際は、もっと昔の時代もあるみたいなんだけれど

でも、基点としてのアスは今いる『0.5』から始まっているような感じかな(^^」

とミーヤが笑顔で言う。


(なんだかすごいなぁ。)と思っていたときに

ゴン!と音がした。

音の方へと振り向くみんな。

そこには一人の聖の男の人が、グレゴリの頭をゲンコツで叩いていた。

「いったー!何するのさ(^^;」と苦笑で言うグレゴリに

「情けないものだ。(−−;」と落胆する聖の男に

「あんた誰?(・・?」と遠慮もなく言ったグレゴリ

しかし

「情けない。父親の顔も忘れてしまったのか(−−;」と落胆する男。


しばらく考えていたグレゴリだったが

「おー、そうだ。そう言えばあんたと同じような顔の父ちゃんが…(・・」

と言い出して、

「だから、それがオレだっつーの!(・・#」

と父親から2度目のゲンコツが落ちる。

「また痛ーーぁ!!つか、久々に父ちゃんのゲンコが…痛い(>w<。。」

喜んでるのか泣いてるのか訳分からんな顔でグレゴリが…ボヤく。

「いい加減、親の顔くらい覚えろ!(・・#」

とグレゴリの父ちゃんは、怒っていた。

「しかし、グリフィゴール殿。この世界にやって来たという事は、

グレゴリがまた規範に引っかかるようなコトを?(・・?」

と冷静にエリアが問いただした。

「エリア、その通りだ…。

しかし、ここで話すのは非常にまずい。場所を他へ移した後に話すこととしよう。」

そう言うと、グリフィゴールは、歩き出した。

エリアもグレゴリも後を追うようについて行く。

残りのみんなもついていくことにした。

彼らの側を走り抜けた者は、ずいぶんな集団だと思ったことだろう。