『憧れ』


「あぁ、惜しかった。修に使ったら、どのくらいダメ出るのか

見たかったのに(・・」

とイクシオはちょこっと残念そうにそう言った。

「つか、オレとお前じゃステータスの振り具合が違うんだから、

実際にお前が本気でマシンガン使っても、威力もバラバラだと思うが?(・・?」

と言い出す朝田氏。

「んー。まぁ、そだね(・・」

確かにそりゃそうだ。と納得するイリューム


「ねー。この人、死んじゃったの?(・・?」

とタロウがトフィを指差して訊いた。

「んや、死んでないよ。死んだら墓になるからね(^^」

とタロウに説明したのは、81服の戦士。

「ふーん、そうなんだ(・・」

なるほどー。って顔して、タロウが頷いた。


「でーもさぁ。オレまだ分からんなぁ。(・・?」

と言いながらイリュームは、タロウを見た。

「へ?何が?(・・?」と質問するタロウ。

「だって、いきなり人の背中にくっついてきて…お兄ちゃんって(^^;

血が繋がってるなら分かるけれど、それとも違うし。」

んー。何て説明すればいいんだろうか?(−−;?と悩むイリュームに


「だって、61服、カッコイイじゃん。(・・。」と言い出すタロウ。

「デザインはな。だが、見る人によっては『足が見える』とかで

あんまりいい評価はなかったりするし、オレもホントは好きじゃない(^^;」

本当に好きなのは、こっち と こっち。

とLv41服と1服の格好になるイリューム。


しかし、1服になったイリュームを見て

「わぁ、同じだね(^^」と喜んでるタロウ。

煤iいぁ、喜んでる場合じゃないと思うけれど?(^^;))

と思ったイリュームは

「大体、61服がカッコイイって言うけど、オレの隣の修道士だって

61服でオレと同じ格好してるじゃん?なのに、何でそっちに行かずに

オレなわけ??(・・;」

それがいまいち分からん(−−;?という顔のイリュームに


「うーん。同じ格好でもあの人。むーんって顔してて、怖い(・・。」

幼い修道士の一言が右隣の修道士の心にグサッ!と刺さる。

「怖いってなぁ(−−;オレの隣の修の兄ちゃんは、外見厳しそうだけれど

ヘタすっと、オレよりも構ってくれると思うが(^^;」

とイリュームは苦笑の様子でフォローを入れる。


「でもねっ!お兄ちゃんがゴーグル外すと、何か優しい感じがするの(・・。」

と言われてイリュームは

「オレは優しくも…ましてや気の利いた奴でもないぜ。

単なる気まぐれ修やってんだ。狩りに行きたきゃ、勝手に行くし。

のんびりしたけりゃ、何もしねぇ。そんだけだ。(−−」

だからオレには関わるな。とだけ言うと、イリュームはそっぽを向いた。

(これでヤツも諦めるだろう+(−−))

そう画策していたイリューム。

しかしっ!


「あ、大変!もう落ちなくちゃ。ぼくのリアル、実は風邪引いてるの。

だから、もうすぐお薬飲んで寝ないといけないの。(・・。

お兄ちゃん。起きたら、また一緒に話そうね(・・ノシ」

と手を振るとタロウは、ログアウトした。


後に残された面々…。

その中から誰かが一人

「好かれたな…。」と呟いた。

その言葉の意味にハッ!煤i・・;と気が付いたイリュームは

「違う!つか、あんなのに好かれたくないぞ煤i・・;」

とかぶりをふった。

しかし、

「負けたな、あれは。」
「うん、負けてる。」

と状況を見ていた奴からそんな言葉が聞こえた。

「だから、違うんだってばーー!!あんな修にオレは、負けてなーい!!!」

イリュームの叫びがミルレスの町広場で響いた。

そんな感じのとある一日でしたとさ♪

                        終わり