『予想外の…〜パーティ終了後〜』


午後10時…。

パーティが終わって1時間後。

酔いつぶれて、その場に寝てしまう者。

酔いつぶれることなく、家に帰った者。

素面でパーティの後片付けをしている者。

大体こんな感じのタイプに分かれて、パーティは閉幕した。


「終わったなぁ。」

一人、素面で残ったケーキを1つ取って食べてるイリューム。

「でも、良かったのかも。知り合い同士で話し合う機会とかない人も

実は結構。多そうだったし。」

とテーブルの上にあるケーキを箱の中に収めていくクロスティア。

「またいつかやりたいですわね(^^」

とニコニコ顔でクロスティアと同じ作業をしているラファン。

「しかし、今度はもっと計画を立てないとだね」

と口の開いた酒やジュースのビンを片付けているクーリエ。

(確かにその通りだ。)

クーリエ以外の3人が納得していた。


「25日と26日は、掃除だね。」とイリュームは呟いた。

今、床の掃除をしようもんなら、酔って寝ている人に悪い。

「そうね。」とラファンも頷いた。

(そう言えば…。)と思いついたイリュームは、WISしていた。

3人は、気が付いていない。


「そだラファ姉。外の天気、見てきて。

ここ窓がないから、天気分からないんだよね。」

もし雪だったら、帰りは気をつけて歩いていかないとだしなぁ。

と言うイリュームに頷いて、ラファンは、会場の外へと歩いて行った。


パーティ会場から出て行ったラファンを見て

「さて、後片付け、後片付けw」と真っ先に背を向けたイリュームに

「何かやったね?」と真っ先に気が付いたのは

意外なコトにクロスティア。

(ギクッ!)とは思ったものの、とっさに狼帽をかぶり

「さぁ?オレ、今は犬なんで分からねぇ。ワンワン。」とトボケる始末。

「その分かりやすいボケで図星度70%アップ」とクロスティアが呟く。

「放っとけーぇ(・A・」とイリュームはそっぽ向いて言い放った。


パーティ会場の外…。

ふわっと空から舞い落ちる雪。

そして地面に少しばかりある積雪。

(どうやら本当に雪が降ってきてますね。)と思っていたその時。

「ざくっ…ざくっ…」と足音が近づいてきた。

(足音?(・・?))とラファンが振り返ると、そこに居たのはシュアだった。

「これ、幻?それとも現実なの?(・・?」まだ理解できていないラファン。

「いや、現実だよ(^^」と言うシュアに対して

「シュアのばかぁ!!消えたって聞いて私がどれだけ落ち込んだか分かる?!

どれだけ落ち込んで、困惑して信じられなかったか分かる?!

何も言わずに消えちゃって、私…どれだけ…。」

両手で顔を覆って泣いてるラファン。

「ごめん…でも、オレはこの世界でまた生まれ変わろうと思う。

勝手なコトだとは思うかもしれないけれど、これはオレが決めたことだから

変えたくないんだ。」

と言うシュアは、毅然としていた。

ラファンは泣いてる顔を拭うと

「その時もし、あなたの気持ちが変わらなかったら

私は、あなたのことを想って待ちますわ。」と言い切った。

「生まれ変わっても、変わらないから。…ラファン、またね。」

と言うと、ラファンの目の前でシュアの姿が消えた。


その後のラファ姉は、いつもの調子に戻っていた。

けど…時折すこし何かを思い出すような顔だった…。

ところがある日…。

ミルレス広場にいたラファ姉の目の前にシュアが現れた。

「煤i・・;」と驚くラファ姉に「たまには僕も出すからね(^^;」

といわれてラファンは笑った。

どうやらこれからもまだまだいろいろありそうだ(^^;

                            終わり