『ナゾの薬、騒動記』 その8


「その返事をする前に、私からWISで話したいことがあります。」

と素の状態で言うまたーり聖にルウドは、頷いた。

(またーり聖:「ごめんなさい。実はあなたにはウソを付いてました」)

WISでそう話し始めたまたーり聖。

(ルウド:「ウソ?(・・?」)

(またーり聖:「私は、本当は男なんです。」)

(ルウド:「えええええ?!Σ(・・;」)

そして、またーり聖はWISで自分が薬を作ったこと。

その薬を飲んで、倒れて意識が戻ってきた時には体が女になってたことを

洗いざらい話した。

ルウドは、ただただ驚くばかりだった。

「ごめんなさい。でも、あなたにはウソをつきたくなかったんだ」

とまたーり聖は、謝った。

ルウドは、一通り話を聞いた後。

またーり聖のすぐ側までやってきた。

(ううっ、やっぱり悪口かなぁ?それとも叩かれるのかなぁ?)

気まずくて、目の前のルウドが見れない、またーり聖。

ルウドは、じっ…と真面目な表情でまたーり聖を見ていたが。


次の瞬間…。

またーり聖の体を抱きしめていた。

(ええええ?!)

「一回やってみたかったんだよねぇー、コレw」

とルウドは、笑っていった。

「ちょっとどういうこと?!」

と動揺して、言い返したが、ルウドは動揺する様子もなく

「オレね。今まで好きになった人、いなかったから…。

だからかなー。もし好きな人が出来たら、抱きしめてみたかったんだよね」

と笑顔で返した。

「なっ…。煤i////)」

と顔が赤くなりながらも何か言おうとしたまたーり聖。

しかし、結局悪いのは自分と言うこともあってか、何もいえなかった。

「ねぇ、またーりさん。…これだけは覚えておいて。」

ルウドに抱きしめられたままで言われてまたーり聖は、ルウドの顔を見た。

「今度、男同士で会うときは…その時はLv上げ手伝ってね(^^」

とルウドは、笑顔でそう言った。

結局。ルウドは、またーり聖になにも苦情を言うことなく

またーり聖から離れて歩き出して言った。

(悪口を言ってくれても良かったのに…。)

またーり聖の顔から滴が1つ落ちた。


歩いて去って行ったルウドは、数時間後。

狩り仲間に「例の彼女、どうなった?」と訊かれて

「フラレちゃったよ(^^;」と答えた。

「そっかぁ。お前なら、いつか彼女できる気がすっから頑張れや!」

と狩り仲間に励まされて、ルウドはようやく元気を出した。