第8話『ノカン村U』 ノカン村入り口付近・・・。 前も後ろも右も左もほぼ全体にノカンが集まっている。 そのやや中心あたりにミリアとガブリエルが居た。 2人の周囲のノカンが徐々に迫る。 「ベストクレリックエイド」 「ブレシングヘルス」 「マナエイド」 「ロックスキン」 「ホンアモリ」 「スーパーリカバリ」 慌てる様子もなく、次々と魔法を詠唱するミリア。 そして、一通りガブリエルに魔法をかけると 「ベストクレリックエイド」 「マナエイド」 「ロックスキン」 「ブレシングヘルス」 「リベンジスピリッツ」 「リカバリ」 と自分にも魔法をかけた。 「今ならいけます。私に来るノカン以外は、遠慮なく叩いてください。」 冷静な口調で言うミリアに安心して、ノカンを殴りまくる。 HPに関しては、すかさずミリアが回復してくれたので、気にせず狩れた。 ミリアは、攻撃されていたが 『見えない何か』がノカンにダメージを与えていた。 「リベンジスピリッツ」再びミリアが、呪文を唱えた。 やはり目に見えないものがノカンを攻撃している。 ミリアは、ガブリエルの様子を見ながら自分のHPも回復して攻撃している (すごい。やっぱり高Lvの聖職者は、強い。) ガブリエルは、一種の感心に近いものを感じていた。 「片付きましたわね。」ミリアが一息ついた。 ミリアとガブリエルの周辺には、ノカンの死骸が転がっている。 「これで、私のことを信用しましたか?」ミリアの言葉に 「するする、だから、今日一日。狩りを手伝ってくれないか?」 というガブリエルに 「夕刻まで」と条件をつけてミリアは、ガブリエルの補佐をした。 ガブリエルのLvは、次第に上がっていった。 夕刻…。 「では、またいづれ。」と言うとミリアは、手を振り ミルレスゲートを広げて帰還した。 オレのLvは、25から30に上がった。 そして、オレもミルレスゲートを使い、ミルレスの町へと戻った。 ミリアという聖職者が協力してくれたおかげでオレのLvは、上がった。 (いつかは、ティアイエルに追いつくぞ。) 一つの決心のようなものが、ガブリエルの中で出来ていた。
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