第12話『50を超える者・50になる者』


ミルレス町・・・早朝。

ティアイエルの家の中…。

パチッと何の前触れもなく、ティアイエルが起きた。

そしてすぐさま顔を洗い、荷物確認をすると荷物を持って外へ出た。

その行く先は、ディグバンカーだった。


数時間後、ガブリエルの目が覚めた。

寝ぼけた顔で起き上がると、部屋を出て顔を洗う。

目の前の視界がすっきりとしてきて部屋にもどろうとした。

ふと、ティアイエルの使っているベットの方を見ると

そこは既にもぬけのカラだった。

(アイツは、朝っぱらから寝起きがいいのか。)

少々呆れながらも部屋に戻ってアイテムの確認をすると、

ガブリエルも家を出た。

もちろん、カギをかけて…。


ディグバンカー前。

「はろ〜♪」と元気にやってきたティアイエルを

吹き矢の洗礼が襲い掛かる。

しかしティアイエルは、蹴りと殴りで次々と倒していった。

「おはよっ!」と言われて振り向くとそこにはラティが居た。

「おはよう(^^」と笑顔で言うティアイエルに

「朝っぱらから元気だね(^^」と陽気に言うラティ。

「だってあと5%でヘル抜けられるんだもん。結構嬉しいもんよw」

とティアイエルは、にこにこしている。

「んじゃあ、さ。オレと組んで経験値上げるか?」

「うんw ラティ、ありがとう(^^」

とティアイエルは、ラティに感謝した。


PTメンバー表示にラティと自分の名前が表示された。

「さて、それじゃあ行きましょw」

「OK!」

2人は、ディグバンカー前で再び狩りを始めた。


ティアイエルから遅れること30分後…。

ガブリエルは、ミリアと共にノカン村にいた。

まだLvは、45だったが、あと20%で46だった。

ミリアの的確な回復補佐の下。ガブリエルは、更にLvを上げた。


2時間後…。

「Lv47になりました。」

このガブリエルの一言で状況は、ガラリと変わった。

「そうですか。では、おじさん狩りに参りましょう。」

言い出したのは、ミリアだった。

「え?(^^;」言葉が出ないガブリエル。

「ですから、おじさん狩りに行きますわよ。(・・」淡々と言うミリア。

「あのエリアって、前衛居ないとムリなんでしょ?」と言ったガブリエルに

「私が居れば、行けますよ。(・・)」ケロリと答えるミリア。

(ああ、なんかヤな予感が…。)

とは思ったものの、行きたくないと言えばウソになる。

「行きましょう」ガブリエルは、歩き出した。

71服聖と共に…。


ディグバンカー前…。

「マシンガンキック!」

「コークスクリュー!」

ティアイエルの蹴りと殴りの技が、目の前のウッドノカンに繰り出される。

「コンビネーション!」

技を繰り出した後。ウッドは、そのまま動かなくなった。

「あと何%だ?!煤i・・;?」

ティアイエルの後方で戦っているラティが尋ねた、

「あと1%!」

ティアイエルは、新たに自分をタゲにしたモンスターに蹴りをいれる。

「よっしゃ!持ちこたえろよ!!」

「了解!」

ラティとティアイエルの2人は、その後もモンスターを倒していた。


…と次の瞬間!

「LEVEL UP」の文字がティアイエルの頭上に現れた。

「やったぁw(^ワ^」

「おめでとうw(^^」

ティアイエルのヘル越えをラティは、嬉しそうに見ていた。

「あ、すっげぇ。オレもあと1%だ!煤i・・」

ラティは、自分の経験値を見た。確かにあと1%でLvが上がる。

「うーん。じゃあこの際ラティもLv上げちゃえ。(>w<)」

「協力してくれるのか?」

「もちろん。仲間だしねっw」とティアイエルは、笑顔で請け負った。


そんな中。

ミリアを伴ったガブリエルが、ディグバンカー前にやってきた。

「あ、ガブリエル!起きたんだ。」

「ティアイエル?!こんなとこで狩りしてたのか。」

驚くガブリエル。

無理もない、ここは、モンスターが出やすい場所なのだから。


「さて、ラティ。経験値を稼ぐの協力するわ。」

笑顔でラティにそう言うとティアイエルは、近くに出てきたおじさんに

「マシンガンキック」を連発した。

ズシャ…。とおじさんは、動かなくなる。

「まだまだね♪」ティアイエルは、陽気にそう言った。