第10話『魔法習得』 毎日がむしゃらにオレは、狩りを続けた。 そのおかげだろうか? 気が付けば、Lvは45までのし上がっていた。 「ミリア、オレ45になったよ。」 嬉しさのあまりオレは、ミリアに報告した。 すると・・・。 「あら、じゃあ『リベンジスピリッツ』が習得できるわね。 あと『マナエイド』も。」 とミリアは、普通の口調でそう言った。 「マナエイド??リベンジスピリッツ??」 訳の分からない言葉に困惑するオレの目の前で 「リベンジスピリッツ」とミリアは、呪文を唱えた。 ミリアの周りに白いものが一瞬、ぐるりと回って見えた。 ミリアは、そのままやってきたノカンに立ち尽くしていた。 ノカンの拳がミリアに当たる。 …とその時だ。 『見えない何か』がノカンにダメージを与えた。 「あっ!」と思わず驚いていると 「これがリベンジスピリッツよ。」 と言った後。ミリアは、カルタハンマーでノカンを殴った。 何回かの殴り攻撃の後に「クワーォ」と断末魔を上げて倒れるノカン。 「マナエイド」 とミリアは、ガブリエルに向かって魔法を唱えた。 その途端、ガブリエルのMPの最大値が増大した。 「これがマナエイドよ。MP量の増加魔法みたいなものね。」 とミリアは、一通り説明をした。 「で、どこで売ってるのさ?」 「ルケシオンよ。でも、そこでも売ってるのは、リベンジスピリッツだけ。 マナエイドは売り物ではなく、モンスターからとれるものだからね。」 売ってたとしても高いわよ。とミリアは、説明した。 「それでもオレは、強くなりたい。今は手に入らないスペルだって言うなら 後に覚えたっていいじゃないか。本当に大切なのは、強くなりたい気持ち。 ただそれだけだ。」 とガブリエルは、言い捨てた。 「はい…。」とミリアは、2冊の本を出して、ガブリエルに渡した。 「え?!」とビックリするガブリエル。 「悪いけど、あなたのコトを試させてもらったわ。 あなたがもし、スペルにこだわるような人だったら、これは渡さなかった。 でも、あなたは純粋に強くなろうとした。スペルではなく、自分の力で。」 というミリアの顔は、真剣だった。 「え…でもお金が…。」 「いりません。これは、あなたにあげたんですから。」 とガブリエルに2冊の本を渡したミリアは、きっぱりと拒否して 「今のあなたのように気丈な方が居たのが分かって、安心しました。」 とミリアは、また元の冷静な口調でそう言った。 オレは、即座に2冊の本のスペルを覚えた。 これで『リベンジスピリッツ』と『マナエイド』を覚えた。 そして再びノカン達との狩りが始まる・・・と思いきや。 「Lv47になったら、言って下さい。」とミリアは、そう言い出した。 (今度は一体何があるんだ?!)とガブリエルは、やっぱり分からなかった
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