第3話『胎動』
アスガルド、マイソシア大陸・・・・・・
「う・・・・・・。」
明るい光を感じて、ぼくは目がさめた。
周りを見回すと、女性のNPCが一人立って入学案内をしている。
(アスガルドのさいしょのばしょだ!)すぐに気がついた。
「入学しませんか?」そうきかれて
「はい!」とぼくは返事をした。
つぎの瞬間、教室にあらわれた。※1右側を見ると、学校の先生がいた。
(あ、さいきんわすれてた。)とあわてて先生の授業をきいた。
なんか。ぼくのいってる学校みたいにおもった。
ただ、あっちの学校は『むはんのう』な人、おおいけれどね。
学校でひととおりべんきょーして、外にでた。
外を見ると、クロエ神官が立っていた。
「いいですか?説明は1回しかしません。よく考えて・・・・・・」
といわれてぼくは、こまった。
どうしよう。平民のままはムリだし、どのしょくぎょうにしよう。
うーん。となやんだけれど、『しゅうどうし』に決めた。
りゆうは、カンタン。カッコイイからだった。
クロエ神官から『うでわ』をもらい、ミルの町へ行った。
しかし、ついて早々、おどろいた。
ミルレスの町は、人がいっぱーい。
アイテム売る人もいっぱーい。
そんな風だった。
(あ。でも、パソコンから見てた時もこんなかんじだったよね。)
いつものこと、いつものこと。
ピンキオのクエストがあったのをおもいだしてあるき出す。
ピンキオを探してあっちへぐるぐる、こっちへぐるぐる。
「あ・れー?どこだったっけ?」
エルをつかってた時は、ピンキオ見ても何もおもわなかったのに
今のぼくは、まるでまいごみたく歩き回っていた。
「えーと、えーと。たしか・・・・・・。」
かなりこまっている由斗。実は、方向オンチだったりする。
いつものこと、いつものこと。とはさすがに言えなかった。
困り果てる由斗の肩を誰かがポンと叩いた。
「え?」振り向いてみると、そこにはエルが立っていた。
「どうかなさいました?」エルは、心配そうにきいた。
「えっとね、ピンキオどこにいるかわからないの。」
ぼくは、エルにそう言った。
「では、私についてきてください」そう言ってエルは歩き出した。
「うん。」ぼくもあとをおいかける。
どこにいるんだろう?と思ってたハズのピンキオは意外と近くにいた。
(ちかい、ちかすぎだよっ!ピンキオ(涙)
ぼくはちょっとなさけなくなってきた。
「あとは、ピンキオからクエストをもらってください。」
優しい表情でそう言うとエルは歩き出そうとした。
「まって!」ぼくは、エルにしがみついていた。
「エル・・・ぼくは。」のどからコトバが出そうになった。
「?」とエルは、訳が分からない。
その時だった。周りの空間の時間が止まったのは…。
「あら?」エルは、周りを見回した。周りの人の動きが止まっている。
ぼくはまだそれに気がつかずにいってしまった。
「エル・・・・・・ぼくは君のリアルだ!」と。
※1 教室について:昔は教室から授業を聞く所から始まりました。
今は善と悪とかいろいろ尋ねて来てややこしいですが・・・・・・