第18話『こうの答え』


(なんてこった。クリティカル出したってーのに、手ごたえがねえ!)

皓は、インビジで姿を消したまま機会をうかがっていた。

しかし、裕也には皓のいる場所が察知できるのか。

「バレてるよ。」避ける度に黒い衝撃派で攻撃されまくる。

(ちいっ!まったく厄介なモンだぜ。)と皓は、なおも攻撃を避けている。


皓は、紙一重なみに攻撃を避けていた。

その様子を裕也は攻撃を繰り出しながら見ていたのか

「皓。ホントに強くなったな。」と攻撃の手を止めた。

「なんだよ?テメェー!」と皓は、裕也を睨んだ。

「おやおや、ヒドイ言いようだね。君を作ったのは僕だよ?もう忘れたのか。」

裕也は肩をすくめた。

「うるせーよ!ウソばっかいいやがって!!」皓は、怒って言い返した。

「皓・・・・・・。それはウソじゃないんだ。」ケンタは、キッパリと言い放った。

「は?!何だそりゃ!分かんねーよ!!」と皓は困惑した。


「今・・・・・・お前が戦ってる裕也が・・・・・・。皓を作ったんだ」ケンタは、そう言った。

「ちょっと待て!アイツが・・・・・・裕也がリアルならお前は、何なんだよ?!」

と皓は、ケンタに言い返した。

「皓。裕也は、オレの弟だった。そして、皓は裕也が幼いころに

裕也によって作られた。でも・・・・・・。」

少しの間、言いよどむケンタ。しかし

「でも・・・・・・裕也は、幼い頃に川でおぼれて亡くなっている。

それからオレが皓のリアルとして皓のLvを上げた。

Lv10だった皓を今の70にまで育てた。だから皓のリアルは、2人なんだよ。」

とだけ答えた。


意外な真実を聞かされて、皓は驚いた。

「まぁ。僕につけば、重用してもいいけれどね。」

と裕也は、自信ありげに皓を見下しながら言った。


「ふーん。」と言いながら皓は、裕也とケンタを見た。

(これで皓がどっちの味方についても、もう恨まないようにしよう。)

とケンタは、思った。死ぬかもしれないことも少しだけ覚悟して・・・・・・。


「インビジブル」と皓は、かなり小声でボヤいた。

皓の姿がフッと消える。

そして次に現れたのは、ケンタの背後。

「やっぱこっちのがいいw」

とか言いながらふざけ半分で皓は、ケンタにひっついてる。

「良かった・・・・・・じゃなかった!コラー!ひっつくなっ!!(▽▽#)9”」

とケンタは、怒り出した。

「まぁまぁ。ご愛嬌ってヤツだろ♪」と皓は、笑ってる。


「理由は?」裕也が訊いた。

「会った時に気に入ったからw」ケラッと笑って皓は、答えた。

「それだけじゃなさそうだね。」裕也は、ニッと笑った。

「生憎、悪の道には興味ナイ。オレを作ってくれたことには感謝するが、

死んだ奴には抱きつきたくないな。生きてるのなら、話は別だけれど…。」

と皓は、ニッコリと笑って答えた。

「・・・・・・あんなコト言ってますよ。」とエルは、ケンタに向かってボヤいた。

「あはは^^;」とケンタは、苦笑している。


「君ならそう言うと思ってたよ。さぁ、再びゲームの始まりだ。」

裕也の手に黒い魔力が集約する・・・・・・。