第4話


翌朝の9時・・。

空いてる民家のベットから起き上がる。

まだボーッとした目をこすり、大きな欠伸をするとようやく目が覚めた。

民家の時計に視線を移すと、9時5分。

再び大きく欠伸をすると、イリュームは広場へと向かった


ミルレス町広場・・・。

何の気なしに来てみると、ミアスがいた。

「おはよう。」と声をかけると

「あ。おはよ〜♪アプー、朝の5時くらいに森へ行っちゃったよぉ」
とミアスは笑っていった。

「??アプー??」誰だそりゃ?
「やだぁ。アプーって、言ったらアプサラスだよぉ。」

やっだぁ〜wってノリでミアスがオレの背中をバシッと叩く。
かなり痛い^^;


「しかし、アイツがねぇ。」半分疑っていた。ところが

「アプーねぇ、言ってたよぉ。『イリュー見てたら、負けられん。』

だってさ〜♪」とミアスはテンション変えずになおも言った。

「3日坊主で終わると見た。」オレはボソリと言い放った。


ミルレス〜ルアス4

ナイトモスにケリを入れつつ、アプサラスは何か考えていた。

(イリューは、どうやってLvを上げたんだろうか?)

そう考えながら狩りをしていたその時。

「ヒュン!」と音がして、光の球がナイトモスに命中した。

驚いて振り向くと、そこに知り合いのLv41修が現れた。

「リーフェ!うわー、お前今何Lvだよ!」思わず訊いた。

リーフェと呼ばれた男の修は

「やぁ、久しぶり。今はこの服と同じLvだよ。でも・・・。」

と口ごもった後

「僕と会ったときはLv上げる気しねーって感じな奴だったのにさ。

どういう風の吹き回しだい?まぁ、考え事しながら狩りやってると

Lv上がるの遅いけどさ。」ときっぱり言い出した。

(相変わらず、性格変わってねーや。)とは思ったものの時間が惜しい。


「リーフェ。オレくらいで経験値うまいとこ知らねーか?」と訊いた。

「ノカン村にでも、逝ってこい。200かそこらは入るぞ。」

そう答えるとアプサラスは、

「サンキュ!そんじゃ行ってくらぁ!!」

そう言い残してノカン村へと走って行った。

「あ、しまった。ノカン村はLv11には『諸刃の剣』みたいな場所だった。

・・・言うの忘れたけど、いっかぁー。」

リーフェはケラケラ笑うと、町へと戻っていった。


それから30分後・・・ミルレス町広場・・・。

「今日はどうしようかな。」そう悩むイリュームの横で
「狩り、狩り〜♪」とミアスがはしゃいでる

(その狩場をどこにしようか悩んでるのになー^^;)

やや苦笑気味に考えていたその時。

「フッ」という効果音と共にアプサラスが2人の前に現れた。

「おはよう^^」
「アプーだぁぁw」

イリュームとミアスの2人の声が重なる。
ミアスは、アプーの方へと走って行った刹那

「バタッ!」と音を立ててアプサラスが倒れた。

ミアスが走る!

さすがにイリュームもビックリして、アプサラスの側に走った。

「うわ、凄いケガだな(・・;」イリュームが驚く。

アプサラスは、体のところどころに殴られた痕が残っていた。

(急いで回復しないと)あわてて聖を探すが、見つからない。

「姉さんを呼ぶしかないな。」すぐにWISをした。

「姉さん?」きょとんとするミアスに

「僕の姉さんは、聖職者なんだ。」と説明した。


数分後・・・、姉さんが走ってきた。

姉さんは、アプサラスの体を見るなり

「打撲が凄い。あと手の怪我も。」とすぐに気が付いた。

「姉さん、回復魔法を。」あわてて言うオレに

「イリューム 落ち着いて、こういうケガなら治るから。」

とニコニコしながら言うとアプサラスに向き直り

「リカバリ!」と呪文を詠唱した。

5回くらい繰り返した時にアプサラスの目が覚めた。


「おーい。気が付いたかぁ?w」ミアスが笑いながら訊いた。

「あれ?オレ、確かノカン村にいて・・。」アプサラスはポケッとしてる。

「ノカン村でやられたのだろう?」イリュームが呆れた顔で言った。

「そうみたいだ・・・。」そう言ってアプサラスは、ラファンに気付いた。

「随分ケガが多かったようですが、大丈夫ですか?」
「いえいえ。お嬢さんのような方を見ればケガなんて・・・。」

調子のいいアプサラスに怒ったミアスとイリューム。

「全く。姉さんに感謝しろ!!ケガだらけだったの回復したんだぞ」

怒って言った一言だが、アプサラスは気が付いてない。

「ほぉ。イリューのお姉さんですか。これはありがとうございます。」

うやうやしく礼を言うアプサラス。そして・・・

「よければオレの彼女になりませんか?」と言い寄った。

(姉さんの仕置きがくるな・・・。)イリュームは思った。

その3秒後・・・。

「未来の旦那様なら今いますので、お断り申し上げます」

にこにこしながらそこにある空気は氷点下。

アプサラスは氷点下の空気に固まった。

(やっぱこうなるか。)イリュームは苦笑した。

ミアスは逆に爆笑した。