第1話


一人の賢者が現れた。

賢者の言葉は、アスガルドの世界を語る・・・。

ここは神々の国、アスガルド。

ここではLv20までの人々は、神の加護を受け

そして、神の力によって町へと戻される

しかし、正確には町へ戻れるのはLv19までであり

Lv20で死ぬと墓となる。

それがこの国でのルールである。

何人(なんぴと)たりとて、この法則は作用している

そうそう、言い忘れておったな。

アスガルドは次元の世界。

同じ世界の次元がいくつか存在しておる

それらの世界は、神々の名前を与えられ

そして、その世界一つ一つが独立している

確か・・・今は3つあるはずじゃ。

イア・セトア・ロオの3つだったのぉ

どの世界へ行くかはお前さん次第じゃ

1つの世界で強くなり、名をあげるも良し。

好きなときに好きな世界へ旅気分で向かうも良し。

む?私か?私はこの世界の『水先案内人程度』の賢者じゃよ

君たちの国の言葉で言うところの『勧誘者』じゃな

私はこの世界の入り口から動くコトはない

じゃが、君たちがこの世界で活躍することを祈っておるよ。

さぁ、どの世界へ行くか決まったら教えておくれ

君(たち)を望むべき世界へと誘おう


(相変わらず、この賢者のおじいさん。偉そう)

パソコンのウインドウの賢者を見ながら、そう思ったのは

一人の女の子だった。

女の子の名前は、川村 毬絵(かわむらまりえ)小学3年生。

パソコンを使うのが趣味で、よくパソコンで遊んでることが多い。

そして、今日もいつものようにイアサーバをクリックした。

『Connect』の表示をクリックして、

続いて出てきた『Agree』にクリック。

キャラクターを選択して、パスワードを入力完了。


かぼちゃがぐるぐる回った映像の後に出てきた背景を眺めた。

画面に映ったのは、ミルレス〜ルアス4のエリアだった。

ちなみにミルレス〜ルアス4はナイトモス・ディスト・タイドが出る。

毬絵はキャラを4人持っていた。
『魔』の『クリアス』・『聖』の『ラファン』
『修』の『イリューム』・『戦』の『クロスティア』

そして、いつもミルレス〜ルアス4では聖か修で狩りをしていた

「今日は修♪」と毬絵ははりきっていた。


しかし、実はこのアスガルド。後2・3ヶ月後には課金になるそうだ

毬絵もそれは知っていたが、続ける気はなく

「あと2・3ヵ月後…。まぁ、課金になったらアス辞めて他に行くか」

と割り切っていた。しかし、アスの仲間から反対を受けていて

課金のコトも考えていた・・・。

「課金になっちゃうと、3人しか登録できないのよねー。」

毬絵は、悩んでいた。