『クロスティアの夢・目が覚める時』


アスガルド・ミルレス某所、クーリエの家。

「でさぁ、クー兄w」と陽気にクーリエと喋っているイリューム。

その時だった。


「う…ん?(++」とまだ眠気のある顔でクロスティアが目を開けた。

ぼんやりとした視界に映るのは、いつも寝る前に見ている天井。

(僕は…。)

まだうつろな目で辺りを見回す。

見回した先に見えたのは、クーリエとイリュームがおしゃべりしているところ。

(ああ、そうか。僕は…目を覚ましたんだ。

どのくらいぶりに起きたんだろう?

どのくらい寝てたんだろう?)

頭の中でぼーっとそれだけを考えていると。


「ぉ、起きたか。おはよ(^^ノ”」

久しぶり。とイリュームが笑顔で挨拶している。

「おはよう。イリューム、クー兄。(つ_+」

僕は、ベッドから体を起こしてまだ寝ぼけてる目をこすった。

ようやく周りのものがはっきりと見えてくる。


「おはよう、よく眠ってたね(^^」と挨拶したクー兄に

「僕…どれだけ眠っていたの?(・・?」と訊いてみると

「6ヶ月くらいだよ。(^^;」と苦笑で答えてくれた。

(そっか。僕は、そんなに長く寝ていたんだ。)

ようやく寝ていた間の時間軸が定まってきた気がした。

ついでに…お腹も空いちゃった。(///)


「何か食べるかい?(^^」

と僕の考えているコトを察知してくれたのか、クー兄が、声をかけてくれた。

「うん・・・。(///)”」と僕は、頷いていた。

「じゃあ、ちょっと待ってね(^^」

と言うとクー兄は、椅子から立ち上がって台所へ入って行った。


「クロスティア、いい夢見れたか?w」と笑顔でイリュームが質問してきた。

(うう。さすがはラファ姉に次ぐ、カンの鋭い末っ子だ(^^;))

とは思ったものの、否定する気もなく

「うん、いい夢だったよ。でも、怖くもあったし、緊張もした。

けど、いい夢…だったかな?(^^」と言った僕に

「なんじゃ、そりゃ(^^;」とイリュームは、苦笑して

「そんな夢、聞いたこともナイな(・・」とキパッと言われた。

「聞いたことなくてもいいじゃない(^^」とクロスティアは、笑った。

「まぁね(^^」寝て見た夢だしなぁ。とイリュームも笑う。


「ん?2人とも、何の話だ?(・・?」

とクーリエが台所から出てきて、不思議そうな顔で2人を見る。

「ん?『夢は、寝て見るもんだ』っつー話さ。(^ワ^ノシ」

とイリュームが笑いながらそう言った。


結局、このあと3人で夕飯。

6ヶ月ぶりに起きて食べるクー兄の料理は、やっぱり美味しかった。

けど、僕にはまだ分からないことがある。

あれは本当に『夢』だったのだろうか?と…。


確かに『僕の体』は、『アスガルド』にあって、そして、ベットで『眠っていた』

けど、夢で見た『マリエ』は、何だか妙に『現実めいていたよう』に思う。

…そう感じたのは、僕の気のせいだったんだろうか?

クー兄の作った夕飯を食べながら、僕は何となく…そう思った。