光の導き〜第2話〜


応援の言葉もいただいた事で、気を良くして第二話いってみま〜〜〜〜(をい
この話はフィクションです、ゲーム内の出来事とは関係ありません(一話といってる事が違うww)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

俺は、久しぶりにスオミの森を歩いていた
久々の故郷なのだから、懐かしい場所を歩く・・・・
たまにはいいかもしれない・・・・(どうせ暇だし)
そう思っていたのは、出かける直前までだった・・・・

その日の朝は、すがすがしいものだった
そして、目の前の料理も

「相変わらずいい腕してるよね〜〜おばちゃんは」
「おだてても、それ以上はでないよ」
そういいながらも、注文してもいないデザートをテーブルに持ってきてくれたのは、
スオミで唯一の宿屋の女主人をやっている恰幅のいいおばちゃん(名前は忘れた)

”あっさり御伊達に乗るところまで、昔と変わってないや”
そんなことにまで懐かしさを感じていると、階段の方から無粋な雑音が聞えてきた

ドタドタドタドタ

何事かと階段の方を見ると、そこには、見習いのローブを身につけた女の子が立っていた

彼女の名は”ルーシア”
昨日、モンスターに襲われていたところを助け出す事になった女の子だ

「あ〜〜〜〜〜よかった!まだ宿にいてくれたんだ〜〜」
意味不明なことを言いながら、俺に向かって歩いてくる
ちなみに、今は食堂には、俺以外にはいない・・・・

「何が良かったんだ?」
仕方なく問い掛けた俺に、ルーシアは、さらに意味の分からない言葉を続ける

「今日からよろしくお願いします!!」
お辞儀をしながら、はっきりとした声で言ってくる

呪文の詠唱ははっきりと発音するのが大切だから、
この子はいい筋をしているとも言えなくはない・・・・が・・・・

「???」
俺の頭の中には、疑問符以外が浮かばなかった
それを察してくれたの(?)ルーシアは、今度は、誤解しようのない言葉で言い直してくれた

「私を弟子にしてください!!」

「邪魔するよ〜〜〜」
気楽な声をかけて食堂に入ってきたのは、ピンキオ
普段なら、街のはずれで見習いたちに冒険の手ほどきをしているのだが・・・

ピンキオは、一歩食堂に入ったところで、立ち止まってしまう

それも当然だろう
食堂では、まわりの好奇の視線に晒されながら、俺と、ルーシアの言い合いが続いていたのだから

「どうしてだめなのよ〜〜〜!!」
「ダメなもんはダメ!!俺は弟子なんかとるつもりもないし、自分の事で手一杯なの」

さっきからずっとこの調子だ

人垣の間をすり抜けてきたピンキオは(体が小さいと、こういう時楽みたいだ)
テーブルの上に上に飛びあがって(目線を合わせるためだろう)ジェスチャーで落ち着けといってくる
そのまま、俺のほうを向くと、いつもの気の抜けた調子で話し掛けてきた

「一体何で喧嘩をしてるんだ?」
「こいつが、いきなり俺に弟子入りするって言ってきたんだよ!」
ルーシアを指差しながら、俺は言ってやった

「そうなのか?」
今度はルーシアのほうを向いて問い掛けるピンキオに、
ルーシアはそれこそ風を切る音が聞えてきそうな勢いで、首を縦に振る

”なるほど・・・”と呟きながら一人で考え込んでいたピンキオはふと顔をあげると、俺にこう言った

「弟子にしてやれ」

「やっぱりピンキオは分かってくれるんだ〜〜」
喜んで、ピンキオを抱き締めるルーシアと

「何でだ〜〜〜〜〜!!」
頭を抱えるしかなくなった俺の叫びは、スオミの街じゅうに響いただろう・・・・

仕方なく、”一日だけ様子を見る”という条件で俺はルーシアと一緒に森に入ったわけだ
一人でのんびりと散策したかったのに、今の俺にはそれは無理な相談だった

「ファイアアロー!ファイアアロー!、も一つおまけ、ファイアアロ〜〜〜〜!!」

ルーシアは、発音が綺麗なせいか、見習いのわりには、呪文の威力がある
しかし、声が大きいのと、子供らしい甲高い声なので、頭に響いてしょうがない

おまけに、ファイアアローしか唱えようとしない

モスには、それでもいいのだが、
ポンには土系の魔法、ブロブには、風系の魔法と使い分けるというのは、
初級の魔法の教科書にも載っているはずにもかかわらずだ

”なんでこんなのが、俺に似てるんだよ・・・・・”
俺は溜息をつきながら宿屋でのピンキオの言葉を思い出していた

”あの子の師匠になるなら、お前が一番適任だ
 なんたって、あの子は、昔のお前そっくりだからな
 弟子を持っている冒険者は王宮からの覚えも良くなるはずだろ?損はないじゃないか
 とりあえず、一日だけでもいいから、様子を見てやってくれ”

確かに弟子を持つ冒険者は王宮から優遇される

”将来、国の役に立つであろう、冒険者の卵を育てているから”というのがその理由だ

それに、昔世話になったピンキオの頼みでもあり、断りきれなかった・・・

それに、ピンキオはこうも言っていた
”最近街の周辺で、普段見かけないモンスターが発見されている
 他の冒険者にも頼むつもりだが、お前も、見習いたちの教師役がてら、様子を探ってくれ”

確かに昨日みたいなことが起きれば、見習いたちでは対処ができないだろう
そのついでに、こいつを見ていると考えれば、少しは気が楽か・・・

物思いにふけっていた俺の目の前で、いきなり閃光がはじけた
とっさに飛びのいて、詠唱をはじめようとした俺の耳に、笑い声が聞える

「ははは。俺だ俺」
軽い口調とともに、ゆっくりと姿をあらわしたのは、俺の顔見知りだった

「脅かすなよ、ルーク」
目の前にいるのは、盗賊のルーク、いつもいっしょに冒険をしているPTの仲間だ

「すごーい!!今のどうやったの?」
手品でも見たかのような顔で、ルーシアが近づいてくる

それもそのはず、ルークは、何もなかったはずの場所から、忽然と現れたのだから

「はじめまして、お嬢さん。今のはインビジブルという高度な業ですよ」
ふざけた宮廷式のお辞儀をしてルーシアに答えるルーク

「盗っ人が使う技術の一つだ。魔術師だけじゃなく、他の職業のことも勉強しろ」

俺が、ルーシアに言うと、ルークが苦笑しながら
「”盗っ人”はねぇだろ、レイク。せめて、”トレジャーハンター”って呼んでくれ」
「あまり変わりはないだろ?」

笑ってお互いを軽く殴る。これが俺たち流の挨拶だった

ふとルーシアを見ると、不思議そうな顔をしてこっちをみていた

「紹介するよ、この子は昨日ちょっとしたことで知り合った、魔術師見習いのルーシア
 こいつは、俺の冒険仲間で盗賊のルーク」

簡単に説明してやると、ルーシアは意外と礼儀正しく”はじめまして”と挨拶をした

「レイク。いつの間にこんな可愛い子をゲットしたんだ?」

というルークに、ルーシアは
「今日、弟子入りしたんです」
と答えた

「弟子にするといった記憶はないし、今日だけは特別に、付き合ってやるだけだ」
即座に訂正する俺に、子供らしく膨れて見せるルーシア

「持ったいねぇじゃないか、レイク。こんな可愛い子が弟子なんて羨ましいぞ?」
「そう思うなら、お前が弟子にしてやれよルーク」
いらない突込みをするルークに、頭を抱えながら答える

・・・・ふと、思い出したことがあって、俺は、ルークに訪ねた
「そういや、お前たちって、ルケシオンに出かけてるんじゃなかったか?」

俺達のPTは俺とルーク、そして、戦士のサーディアン、聖職者のセリスの四人
俺を除く三人は、俺がウィザードゲートの習得をしている間にルケシオンに行っていたはずなのだ

「いや・・・ルケシオンには行ったんだけど、そこで、
お前がスオミでなんか大事やらかしたって聞いてな。慌てて戻ってきたのさ」
「俺がやらかしたんじゃ・・・」

慌てて訂正しようとする俺に、ルークは気楽な声で言った
「分かってるって。事情はピンキオに聞いた、他の二人もばらけて、このあたりの警戒してるさ」

それを聞いて、俺は嬉しくなった
三人は、俺のことを心配して、ルケシオンから急いで戻ってくれたんだ・・・・・

トサ・・・・

お礼を言おうとした俺の耳に、何かの倒れる音が聞えた
見ると、ルーシアが青白い顔をして倒れている・・・・

「おい!これって毒の症状じゃねぇか!!」
「このあたりに毒を使うモンスターなんていないはず・・・」

そこまで言うと、俺とルークは同時に気がついた
周りの空気が一変している事に・・・・・