第十話〜こんなはずじゃなかった〜


〜ノレス忍国の城の中(王の間)〜

ゲイルは扉を開けて王の間に入った。そこにはノレス王(スオミ王)がいた。

「よく来たな。確か・・・スオミの時に会ったやつだな」
ノレス王がゲイルに言った。が、ゲイルは聞いてなかった。

「ノレス王。決着をつけてやる」
ゲイルは槍を二本、両手に持ち構えた。右はゲイルのもの。左はランスのもの。

ランスの分まで・・・おれが戦ってやる!

ゲイルが駆け出そうとしたときノレス王が奇妙な動きを始めた。
すると突然地面が揺れ始めた。ノレス王が手を掲げた。

「巨大で果ての無い宇宙よ!我が力を認め我に力を授けよ!」

窓から見える空に、まるでブラックホールのような黒い円が出現した。
ゲイルは窓に近寄ってよく見てみた。すると・・・。

大きな大きなとても巨大な隕石のようなものがミルレスとスオミに向かい・・・。

「お・・・落ちていく・・・?!」
隕石が落ちていく。ゆっくりと確実に。ノレス王が呼んだ隕石。

だったらノレス王を倒せば・・・ゲイルはノレス王のほうを向いた。
するとノレス王の横に見たことのある人物が。スオミで会ったあの侍。

「久しぶりだな。我が名は『秀吉』。王には指一本触らせん!」

秀吉はゲイルに向かって高速移動した。ゲイルは腹を蹴られた。
ゲイルは壁に打ち付けられてかなりのダメージ。

秀吉は刀を二本、両手に持って構えた。ゲイルも構え直した。
秀吉がまた来る。ゲイルは見切って避ける。

「なるほど。強くなってるな」
「ありがとさん」

ゲイルがそう言っている内に、また敵の欠点を探し当てた。
やつは一歩だけ後ろで攻撃している。だから一歩下がれば回避できる。

また秀吉が攻撃してくる。しかし予想通りの行動なので易々と避けた。

「くそっ!やるな騎士よ!しかしな!これはどうだ!」
秀吉が叫ぶと突如秀吉が分身していく。秀吉は三人になった。

三人は一気にゲイルに迫っていく。三方向から。
一歩下がっても敵。横に行っても敵。前も敵。逃げれない。

するとそこに二人の人影が!ランスと信長だ!
三人で三人の攻撃を防ぐ。秀吉達は後ろに下がった。

「ランス!信長!どうしてここへ?!」
ゲイルが二人に言った。

「お前一人じゃ心配だったんだよ!」
と、ランスがそう言って

「こいつが倒れていてな。薬で傷を治してやった」
と、信長が言った。

「でもあんたには関係ないだろ?!信長!」
と、ゲイルが聞くと

「私も前からこいつらの行動は気に食わなかったんだ」
と、信長が言った。

とにかくこっちも三人。向こうも三人。戦力はこっちが上。が・・・。

「お前達は遅かった。あと十五分だ!それまでに俺を倒せるかな?」

あと十五分

秀吉はまた三人を襲う。信長が一人前に出た。
刀を構えて三人の中心をじっと見つめる。

「行くぞ。見てろよ。これが侍最終スキル!『超玄武無双』だ!」

〜次回へ続く〜