外伝T 「ダガー」


レスター 年令23歳 B型
長身で痩せ型 赤い、目に掛かりそうな髪

彼のダガーには「全ての女性に愛を」
と刻まれている

その意味を明かそう


レスター15歳 8年前 アレスと出会う以前


ディグバンカー ノカン地下要塞前

「用意はいい?」
彼女の名前はレスティア

年齢19歳 いわゆる「Lv21光服」を着ている魔術師
レスターの姉である

彼らの両親は5年前に二人とも死んでしまっていて、
彼女は時に母のような役割もしていた

「じゃあ、行こうかw」
戦士とレスティア、そしてレスターの三人であった

「はやくしろ〜w」
レスティアの声が響く

「まってくれよぉ・・・」
レスターがあと追う

戦士は無言で着いて行く

「ん、ガイノカンか・・・ま、楽勝でしょw」
そして詠唱を始めるレスティア

続いて詠唱するレスター
そして戦士は突撃する

「モノボルト!」
二人の声が同時に響く

何発ものモノボルトがノカン達を襲う
何匹か倒れた
そして戦士の斧での攻撃でさらに減る

だが、気がつけばその奥からニュクやノカン達が現れてきた
ぞろぞろと戦士に近づく

「クッ!」
ノカン達に囲まれてしまった

そして・・・

「ぐあッ!」

ニュクの吹き矢が何本も刺さり、倒れる戦士の死骸

「レスター!逃げて!」
「でも!」

「いいから!」
詠唱を始めるレスティア
言われた通り走り出すレスター

「いやぁあ!」

思わず振り返るレスター
ニュクの吹き矢が何本も刺さっていた

「はやく・・・にげ・・・」
ノカンの非情なトドメ
倒れるレスティア

息はしていなかった

「うわぁあぁ!」

レスターを支配する感情

「怒り」「憎悪」「恐怖」

無意識に詠唱を開始する
レスターを取り巻く見たことも無い言語の羅列

古代の神聖文字であった
今では「禁呪」以外に使用されない

無意識に口から出てくる詠唱の言葉

次の瞬間には神聖文字が一点に集中する・・・
そして雷が落ちる

クロスモノボルト以上

あたり一面を光が支配する・・・


しばらくの間 レスターは気絶していた

意識を取り戻した時 彼はディグバンカーの入り口にいた


彼はその後スオミの町外れに墓を立てた
(レスティア・レオンハートここに眠る)

彼女の持っていたダガーを鍛冶屋に持っていき、ある文章を刻んでもらった

「全ての女性に愛を」

それは二度と目の前で女性を死なせないと言う決意を刻んだダガーだった

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外伝Tはレスター君がアレスと出会う以前のお話でした

彼には姉がいたんですねぇ
だけど、今読んだ通り・・・

彼が明るく振舞ったりするのは、
「回りが暗い空気にならないように」
という理由があったのです

本編では「いつか使おう!」と思っていたけど
結局使わなかったダガーにまつわるお話でした

外伝Uは誰が良いかなぁ・・・

でわm(__)m