第15話 戦いそして結末 フサム編 ゼルの傷口が直った後、戦いは始まった。 私の名はフサム、疾風の刺客也! 女、お前の名は何と言う。 私はリクス、私を甘く見ないでよ。 じゃあ始めましょ。 リクスの目は本気になった。 すぐにリクスは詠唱を始めた。 貴様がどれだけ出来るのかが見ものだな。 そう言うとフサムは爆弾を投げた。 とっさに避け詠唱を止めた。 なかなかやるわね。 我を甘く見るではない。 ブリズウイク! 「や、やばい」 恐るべき速さで攻め寄るフサムに、リクスはメガスプレットサンドで視界を防いだ。 「遅い!」 フサムはもう背後に回っていた。 そして懐にあるダガーを持ちリクスに攻め寄った。 「ザクザクザクザクッ」 「クッ、痛い・・・」 めった刺しなんて女の子にするもんじゃ無いわよ。 運良く急所には当たらず致命傷を避けていた。 今度はこんなものでは済まさぬぞ またも攻め寄るフサムにリクスはバーストウェーブを乱射した。 フン、そのように狂い、術を乱射しては体力を持ちまい。 そこに何も無いように避けるフサムだったが。 クッ・・・! ズドーン!! やっと切れたわね。 なんとフサムのブリズウイズの効力を見越しての乱射だった。 こうでなくては面白くも無い、では行くぞ! その瞬間に爆弾を投げ、それもリクスはアイスアローで撃ち当てた。 さっき言ったでしょ甘く見ないでって・・・ フン、その減らず口もいつまで言われる事やら・・・ 「シャリシャリ・・・」 ん?貴様何を食っている。 見ての通りリンゴよリ・ン・ゴ。 でもね、これはただのリンゴじゃないの魔力を増幅させるリンゴよ。 リクスはリンゴを食べ終わると再び詠唱を始めた、だが、急に倒れこんでしまった。 「く、苦しい・・・」 ようやく毒が回ってきたか・・・ あ、あの時私が打ち抜いた爆弾ね。 そうだ、あれは毒が仕込んであるトクシンだ、よく覚えとけ。 その後フサムはリクスを持ち上げ、とどめに腹部をダガーで突き刺した。 そしてこうささやいた。 「人間とは弱きものよ、ククク・・・」 意識がもうろうとする中リクスは言い返した 「人は弱いから強くなろうとする、強くなろうとして必死にもがいて、 もがいて、その中の光を見つけて、その光をつかんだ時、人は本当に強くなれるのよ・・・!」 その瞬間にリクスはフサムを思い切り殴り、ウインドバインを唱えたその隙にクイックスペルを唱え、アイ ススパイラルでフサムを拘束し、最後にハードインパクトでフサムに勝利した。 その時リクスは全魔力を使い果たし、その場に倒れこんだ。 そしてミィルが治癒に駆けつけ、毒を治療し、リカバリをかけた。 そしてフサムは満足な顔をしながら息絶えていった。
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