師匠と僕


ここはマイソシア大陸のスオミという町。

僕の生まれ育ったところ。ん?僕?

僕はただの魔導師。今、ある場所を目指して走っている所なんだ。

 

おっ・・・見えてきた見えてきた。奥に見える聖職者が二人・・・

ん?二人?

 

「師匠ー!!」

 

二人が僕のことに気づいて、こっちの方を向いてくれた。

 

「「おはよう」」

「・・・お・・・はよう・・ございます・・」

 

・・・疲れた。家からここまで全力疾走・・・。

時間ギリギリだったんだもん・・・

 

「それじゃ、私はこれで。」

「あぁ、あのことは頼んだよ。」

 

あのこと?

 

「・・・本当にいいのか?」

 

師匠の顔・・・複雑な表情に見えた。

 

「・・・もう決めたことだ。それに・・・」

「・・・・・・」

「いや、いい」

 

あの・・・重苦しい空気なんですけど・・・

 

「・・・そうか・・・

 じゃ行くよ。お弟子君頑張ってね。。」

 

「あっ、はい!!」

 

いきなり声を掛けられたので驚いてしまった。

そう言って師匠の友達はゲートを使って

視界からいなくなった。

 

まだ、空気重いんですけど・・・

 

「ししょ・・・」

「さて、行くか!!」

 

僕の言葉を遮って師匠が言う。

 

「はい!!」

 

聞きたいことがあったけど

師匠の気迫に負けてしまった。

やっぱ・・・僕って・・・師匠は抜けないのかな。

 

「ほら行くぞー」

 

さっきの複雑な表情はどこに・・・

と思えるのは僕だけですか??

 

「待ってくださいよ。師匠。」

 

 

今日の予報は晴れ・・・

なんだけど進む方向にある雲は何?!