プロローグ:「手紙」


僭越ながら二度目の投稿です・・・
前作「禁呪」より前に書いた物を手直ししてUP・・・w
お読み下さった方、感想等頂ければ幸いです。

尚、本編中の「碧」は実際には「みどり」と読みますが、
ここでは「あお」と読んで下さいw

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 サキへ

君と一緒に見た色、
このスオミのニミュ湖の碧色は
今でも変わらないようだ。
今も日の光を静かに受け止めている。

変わらないといえば、
今でも街中で君と似た背格好の人を見かける度、
思わず振り返ってしまうよ。

いるはずがないとは分かっているんだけどな。


人を信じる事のできない俺を君は信じていてくれた。

おかげで人を信じる事の大切さが
今になってようやく・・・
少しずつだけど思い出してきたような気がするよ。


生まれ変わってもまた、
君を探しに行くから・・・


それがいつになるかは分からないけど、
君が最後に見た色は、
その時もずっと変わらず碧のままなんだろう・・・


ありがとう、サキ。

                      ジュウト