My Way 生きる為に 「ホント、うじゃうじゃ居るなぁ」 冷たい目線で、呟くユエ 「・・・・・・初めて・・・・・・見た」 ノカン村 淕曰く、「親父顔」のノカンの群生地帯 龍が住むといわれるディグバンカーへ続く道 ディグバンカーの地下にはノカン要塞がある ノカン要塞に住んでないノカンたちの住処が、ノカン村 レイレンから聞いた話だった 「さて、どうする?」 手近に迫るノカンを殴りながら言う淕 「めんどくさいね・・・・・・、これは」 ユエもまた、片っ端からえぐっていく 「・・・・・・ほかの冒険者の姿が見えないのだが・・・・・・」 レイレンの言葉に、黙る 「・・・・・・だまされた!!!」 淕が怒鳴る 「・・・・・・だね」 かすり傷を負う淕にマイナーヒールを唱えながら言うあたし 「はぁ・・・・・・まぁ、いいじゃん?せっかくだからディグバンカーまで行こうよ」 赤いゴーグル帽子のゴーグルを下ろし、構えるユエ 「来るよ。レイレン、範囲宜しく。みゆちゃん下がって。淕、行くよ」 「は・・・・・・?」 「アレだけ血のにおいをさせたんだ、同族が怒り狂って、沸くさ」 「了解」 レイレンのオーブが、光を増す あたしも、一人ずつにロックスキンをかける ピキピキピキ・・・・・・ かすかに、身体が光る 「さんきゅ」 淕は呟くと、迫り来るノカンの群れへ突撃する ユエも、風を纏わせ飛び込む 「ハッ!」 バヂバヂィッ 淕の拳が光る ユエは黙って、ノカンを倒していく 飛び散る血 聞こえる悲鳴 「避けろっ!」 レイレンが叫ぶ ユエと淕が、飛ぶ カカカカカカカカカ ノカンたちの中心に、氷の柱が落ちる 「流石っ!」 淕は叫ぶと、またノカンに突撃する 淕を後ろから襲う敵を、ユエがえぐる グチッ 舞散る血飛沫 「背中がガラ空きだよ!」 通り魔のように、次々とノカンを倒していくユエ 「お前もなっ!!!」 ユエの背後の敵を、蹴り上げる淕 二度目の、氷柱 「そろそろかっ!?」 怒鳴る淕 「多分ねっ!!」 迫ってくる敵を次々とえぐるユエ 「みゆちゃん!」 ユエの叫び声 「えっ!?」 ユエや、淕のほうを見てたせいか 近くにノカンが・・・ 「きゃ――――――っ」 「魅悠!!」 コウッ・・・・・・ 淡い青の光弾が飛んでくる 「魅悠に触んじゃ・・・・・・ねぇぞっ!」 その光弾の後を追って走ってくる淕 ガッ 吹っ飛ぶノカン 「大丈夫か!?」 息を切らせ、聞いてくる淕 「う、うん・・・・・・」 「良かった・・・・・・気をつけろよ?お前が傷ついたら、誰が俺たちを癒すんだ?」 「はい・・・・・・」 「俺たちより、自分の心配をしろよ」 そう言って、頭を撫でる 自分の心配・・・・・・ 「淕!また数が増えた!!」 「おう!」 前線で戦うユエが怒鳴る その声に答え、突っ込む淕 近づいてくるノカンを、片っ端から殴っていく 3度目の、氷柱 どんどん、数は減っていく 「ホンット・・・・・・!ウザいんだよ!」 ユエは怒鳴ると、ノカンの頭にダガーを突き立てる ピシュっ・・・・・・ 飛び散る血 「これで・・・・・・ラストか!?」 ガギッ ノカンの、骨が砕ける音 「だね」 ほほや、身体のいろんな場所に返り血をつけたユエ 「・・・・・・やりすぎだろ?」 ユエの姿をみて呟くレイレン かけていたゴーグルを上にずらし 「目は一応守ったよ?目に入ると痛いし」 飄々と言う 「あ〜・・・・・・疲れたな」 淕はため息をついて言う 「ワンが居ないだけで結構変わるね」 シーカーに付いた血を拭いながら言う 「だな・・・・・・アイツは強かったからなぁ」 ノカンのテントを見ながら言う 「この奥はもっと、多いよ。覚悟してね」 「・・・・・・了解」 ユエの言葉に、静かに答える淕 「ユエって、何でそんなに詳しいの?」 あたしは思っていた疑問を口にする 「ん〜・・・・・・昔ね、師匠が連れてきてくれた」 「その、シーカーをくれた師匠?」 「そうそう」 シーカーを眺めながら言う 「ボクが王宮を抜け出して、ひとり立ちできるまでボクの面倒を見てくれた人さ いろんなコトを教えてもらったし、戦い方や、本当にしてはいけないことを教えてくれたよ」 「本当にしてはいけないこと?」 「イタズラに人の命を奪うこと」 どこか、遠くを見ながら呟いたユエ 何だろう? 一瞬、ユエがソコに居ないような気がした 「自分の身を守るため以外に、命を奪ってはいけないって教えてもらったよ 盗賊だから、物を盗ること自体は禁止されなかったけどね」 「ユエは、師匠が好きなんだね」 「もちろん、お世話になったしね・・・・・・、 ボクがひとり立ちできるようになってから、パーティを組んでどっかに旅に出て・・・・・・ それから逢ってないな」 「俺たちも旅してんだ、どっかで逢うだろ」 拳に巻いた布を巻きなおしながら言う 「うん、ボクも旅に出てきて良かったとは思ってるよ」 ニッコリ笑う、ユエ 「さて、ノカンも少なくなったし・・・・・・先へ進もう」 レイレンがユエの頭を叩いて言う 「だね」 「血、付いたままだぞ」 ユエのほほを、指で拭う 「ん、ありがとう」 「仲イイねぇ。あの二人」 淕に耳打ちするあたし 「うらやましいのか?」 淕が笑って言う 「ん〜・・・少しはね」 肩をすくめ、笑って言うあたし 「自分の、身も守らなきゃダメだぞ」 そう言って、頭を撫でる淕 「は〜い」 少し背の高い淕を見上げ、あたしは笑って答える これからどんなに過酷になろうが どれだけ傷つこうか あたしは生き抜いてやる みんなを、護る為に ------------------------------------------------------------------------- 初☆ノカ村です ノカ村あんまり行かなかったからわかんないよ〜・・・・・・。
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