自筆小説


あまりもの酷さに、少し涙が出そうになってくる。まぁ、もう出るかどうかは分からないけど。
私の目の前には、赤かかった物がさらに赤くなっていく絨毯に横たわる私の体と、
目が逆三角になったまま、荒い息をしている我らがお嬢様―――この際だから敬語を省こう―――レミリアがいた。
最近はカリスマ不足だとか、いろいろ言われてたので私も調子に乗ったのがいけなったのかもしれない。
薄れ行く意識の中、私はそんな事を考えていた―――

 題名 「小さな出来心」

最近、私達メイドたちの中でとある噂が流れている。何でも、お嬢様達がまた何か異変を起こそうと企んでいると言うのだ。
昔、お嬢様がまだカリスマ溢れるあの頃、朝日を覆い隠し、外に出るために赤い霧を発生させた事があったが、今回はまた違う事を考えているとか。
パチュリーさんや、メイド長の咲夜さんも協力して、なにやら企んでいるらしい。
そんな事を聞きながら、道理で門番の……誰だっけ?まぁ、いっか。
あの可哀想なあの子が近頃必死になって白黒の魔法使い達を撃退しようとしている事に気が付く。
おそらく、あの白黒に悟られないようにする為なのだろう。
まぁ、意識と結果が比例していないので、気が付かなかったというのも無理はないけど。
―――ふとそこで、私は突然頭の中で誰かに囁かれた様な、そんな気がして、気が付けば行動を起こしていた。
今思えばなんでこんな事をしたのか分からないけど、私達の予測では、今回の異変も結局成功しないだろうと言う意見で一致されているからなのかもしれない。
そう―――一瞬、おぼろげに誰かの顔がした気がするけど、おそらく思い過ごしだろう。
まぁ、この話はそんなに重要ではない。今思い返せば、とても無茶で無謀で、
もう一度やって見る?と聞かれたら絶対にNOと言いたくなる程度には自殺行為なその計画が、成功しちゃったからだ。
それは―――パチュリーさんの図書館に行き、お嬢様達の目を忍んで設計図らしき物を盗んでくる事だった。
それにしても、何故誰もいなかったのだろうか。今となっては不思議な事でいっぱいだったけど……まぁ、成功したからいいよね?と、一人で納得する事にした。

次の日―――お屋敷中が大混乱になっていた。
なんでも、計画していたものの設計図が完成一歩手前で誰かに盗まれたとの事。何でも、今回の計画はいくつかのチームに分かれて競い合っていたらしい。
このままでは月にいけないわ……と、メイド長が心配そうにつぶやいていた。
そういえば、後日一人で中を除いて見たけど、何が書かれていたか分かんなかったので糊の缶の中にでも放り込んでおいたのを思い出す。
まぁ、あの中に入れておけば誰も私の私物を意図的に開ける事はないだろう。後は手頃な人―――あの白黒にでも売り飛ばせば問題ない。
そんな事を思いながら、メイド長の指揮の元、屋敷の中を探索していく。勿論、その日は結局見つかる事はなかった。

しばらくして―――いつもの様に、白黒の魔法使いが屋敷にやってきた。狙いはいつも通り、魔術書だろうか?
これはチャンスと思い、設計図の入った糊の缶を持って彼女の元に向かう―――途中で、お嬢様と出くわした。
どうやら、起きて来たばかりの様だ。とても眠たそうに大きな欠伸をするその姿は、カリスマ絶賛崩壊中といっても過言ではないだろう。
手短に挨拶をすると、私はその場を去ろうとする。が、お嬢様に止められた。何でも、糊を所望の事だとか。
起きたばかりでお腹がすいているのは分かるが、それはとても不味い事になるので丁寧にお断りする。が、聞かずに毟り取られ、蓋をお開けになられるお嬢様。
えっと―――もしかして、私、ピンチだったりします?あぁ、もう、分かってますよ、それくらい。
目の前のお嬢様のお顔が、それはそれはもう、直視できないほどに変わって―――



あとがき

えっと……いかがでしたでしょうか?
レミリアおぜう様の魅力を引き出す筈が、気が付けばこんな事になってました……
いろいろ文法的におかしかったり、そもそも小説じゃないジャン!なんて、突込みがきそうですが……
書いた本人が満足したから、オールオッケーです!……かな?だといいなぁ……(汗


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